シュガーミルク『ぱいぐるみ』
大場つぐみ先生&小畑健先生の『バクマン。』第5巻を読みました。二人をデビューまで支え続けた服部氏から港浦氏へと担当が変わりましたが、互いに良い作品を作ろうとする意欲が反映されていく様が気持ちよいですね。ちょいと泥沼化していた亜豆の写真集問題も解消されて、さらに夢に向かってまっしぐらと言ったところでしょうか。あと、昭和臭すらする中井さんの泥臭い真っ直ぐな恋心は何だかんだで素敵ですな、まぁ、一歩間違えればというかそのまんまストーカーなんですけど(笑。
さて本日は、シュガーミルク先生の初単行本『ぱいぐるみ』(コアマガジン)のへたレビューです。おっぱい+ぬいぐるみな表紙絵ですが、タイトルの意味は柔らかおっぱいにくるまれるってトコロでしょうか。素敵なことですな!
バラエティ豊かな作劇ともちもちバディな美女さん達とのがつがつとしたハードコアファックが魅力の1冊ですよ。
収録作は、姉の下着でオナニーしていた弟に姉自らエッチな制裁な描き下ろしフルカラー掌編「ぱいぐるみ」4P+カバー裏の前日談漫画、および読み切り短編11作。
描き下ろしの掌編作を除き、1作当りのページ数は16〜20P(平均18P弱)とやや平均を下回るボリューム。エロ展開と進行を同期させる話作りに上手さがある分、漫画としてある程度の読み応えがありますが、基本的にはエロ重視の抜き物件として良好な構成となっています。
【方向性に幅があるも個々に魅力的な作劇】
作風的には、やたらと強引ながら実はピュアな恋心を秘める女の子とのちょっと変わったラブコメディな短編「1/20の恋の花」、心も体もつながっていると信じていた妹が自身の想いが悲しい一方通行であったことに気付くラストが切ない兄妹の近親相姦劇「ミッドナイトドリーム」、仕事のできないOLさんが会社の男性社員達の肉便器に貶められていく短編「ハードレクリエーション」など、バリエーションが豊かであり、話の明暗や感情描写の繊細さなどに作品間でそれなりに幅があります。
貞淑な人妻が見知らぬ少年に突如レイプされ、度重なる倒錯の逢瀬の果てに快楽の奴隷へと堕ちていく短編「好きですお姉さん」(←参照 突然の告白と凌辱)のような凌辱・調教系の作品や、兄と結婚した幼馴染の女性を玩具を使ってヨガらせながら不貞の種付けをする短編「ブラザーギフト」などの人妻・義母寝取りモノといったダーク&インモラルな作品に切れ味と存在感があるため、表紙絵のような巨乳お姉さんに優しく甘やかしてもらいたい諸兄は要注意。父親と再婚した元ホステス嬢の義母を売女と罵って凌辱する短編「義母の方程式」や寝ている旦那の横で人妻の心と体に圧倒的な快楽を捻じ込んでいく短編「ブラザーギフト」のように、陰惨で嗜虐的な要素を絡めており、和姦スキーな方には多少厳しいかもしれませんが、それらのジャンルの盛り上げ方としてはパワフルであり、かつ正攻法と言えるでしょう。
最後までダークな“堕ちモノ”として完結させている作品もありますが、凌辱される大人しい義母と見せて実はドSな性豪美人の本性を露わにした女性側が見事に逆転を果たしたり(←参照 勿論不埒な息子は絞り尽くされます 短編「義母の方程式」より)、人妻さんを寝取ったと思いきや実は全て旦那・奥さんコンビの掌の上であったことが明かされたりと(短編「ブラザーギフト」)、最後の最後で意外にもカラッとした雰囲気に切り替えるため、読後にヘビィな余韻をあまり残しません。寝取られエロの醍醐味の一つである“日常への帰路の断絶”を期待する方は不興を覚える可能性もあるコンストラクションではありますが、出来るだけ広い層をターゲットとした実用的読書に使いやすい作品を目標とするコアマガジンの路線としては間違っていないでしょう。
上述の短編「ミッドナイトドリーム」に加え、若い衝動の余りに暴走してしまった少年への、幼馴染のお姉さんの慈しみが優しくも切ない短編「バイバイ・リメンバー」など、細やかで複雑な感情を描き出す作品にも魅力があり、魅力のある寝取りモノも含めて様々な作風へのチャレンジをこのまま続けて欲しいと個人的には思っています。
【迫力豊かな巨乳・爆乳をお持ちの美人さん達】
短編「1/20の恋の花」と「ミッドナイトドリーム」のヒロインはミドル〜ハイティーンクラスの美少女さん達ですが、その他の作品は人妻(義母)や女教師、OLさんなど20代半ば〜30歳前後の美女さん達が登場。
決してとび抜けた新奇性こそないものの、エロ展開の途中で豹変する上記の義母さんやツンケンした冷静な表情の下に“もう三十路だからどうにでもなれや”という投げやりハートになっている女教師さん(短編「女教師と呼ばれて」)、奇抜な愛情表現をするイジワル美少女さん(短編「1/20の恋の花」)など、悪い意味でなく表裏のあるキャラ造形には華と面白みがあります。
キャラ造形の如何を問わず、皆さん成人女性らしいふくよかな肢体にバルンバルンと揺れる迫力の巨〜爆乳をお持ちで、男性の欲望を受け止める大きさと柔らかさを両立(←参照 ブルン! 短編「ラッキーゴール」より)。なお、皆さん年齢相応に股間には茂みが広がっていますの、その辺りはご自身の嗜好と相談されたし。前戯・抽送シーン問わずグニグニと揉まれるおっぱいに比べれば作画的にあまり目立たないものの、プリプリのアナルが中心に備わるお尻も肉感が豊富であり、年上という設定も含めて男性の征服欲を掻き立てる体型描写になっています。勿論、貧乳スレンダーなロリっ娘をお求めな方は回避推奨。
初単行本ということもあり、絵柄には作品間で変遷が認められ、初期は胃之上奇嘉郎先生ライクなくっきりとした描線と強いコントラストが目立つ絵柄でしたが、近作ではもう少し印象が柔らかく、かつ描き込みが細やかになった感があります。
画としてのクオリティは初期作から十分に高いですが、1冊通しての作画の安定感を求める方には少々減点材料にもなり得るでしょう。
【パワフルな肉弾戦をストレートに描くエロパート】
シナリオ進行とエロ展開を同期させているため、純粋なシナリオパートを少なめにして作中で濡れ場が占める割合を高められているのは好印象。
凌辱系・寝取り系の作品が多いこともあって、男性の欲望が炸裂してセックスへと無理矢理気味に雪崩れ込んでいく展開が多く、サディスティックな言葉を投げかけながらヒロインの秘所をねちっこく責め立てる前戯パートを序盤に配置。
その後は、十分に濡れた淫靡な女性器に挿入し、ガツガツと互いの性器をぶつけ合うパワフルなピストン運動へ発展し、子宮内へと精液を注ぎ込む内臓描写を絡めつつの中出しフィニッシュへと駆け込んでいきます。
やや単調な感もありますが、性感の熱気に陶酔しきった官能の表情とエロ台詞が魅力のセックスシーンは(←参照 短編「ハードレクリエーション」より)、快楽によって男女が主導権を争う月野定規先生に近いスタイルとなっており、月野御大程の濃密さはさすがにないものの、エロ展開に一定の緊張感があるのは○。基本的にはち○ことま○このガチンコタイマン勝負を豪速球で投げ込んでくるタイプですが、ちょこちょこ絡めるアナルセックスや輪姦モノなど、シチュエーションに幅を設けているのも、オーソドックスなエロ展開が並ぶことによる飽きを減じることにある程度貢献しています。
エロパートの合間にシナリオが差し挟まれる分割構成がやや多く、個人的にはソツのない構成と思いますが、エロが分断されると抜きに集中しにくいという方はやや注意。
作風にバラつきがあるため、ふわふわとしたラブコメを期待するのは避けるべきですが、エロの味付けも含めて個々の作品に魅力があるため、雑食嗜好な同士諸兄にはお勧めしたいところ。
個人的には、三十路女教師さんが男子生徒軍団に凌辱されながらその状況さえ楽しんでいく流れが何だか妙に明るい短編「女教師と呼ばれて」とハードな凌辱劇から一気に義母さんによる快楽責めへと転換するのが面白かった短編「義母の方程式」が特にお気に入り。
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