蛇光院三郎『近親双姦』
朔ユキ蔵先生の『セルフ』2巻(小学館)を読みました。相変わらずオナニーの求道を続けるイケメン主人公ですが、今巻で登場の不思議な2人を含めてこの人の周りは美女だらけで羨ましいですな。あと、自慰行為が自身の体や欲望のセルフコントロールでもあり、それを通じて自身の性に対する意識が確立される点にも触れているのが面白いと思います。
さて本日は、蛇光院三郎先生の『近親双姦』(ティーアイネット)のへたレビューです。前単行本『家族耽乱』(同社刊)のへたレビューもよろしければご参照下さい。
ちょっと変わった雰囲気の中で繰り広げられる年上近親ヒロインとのラブラブエッチが楽しめる作品集です。
収録作は、母子家庭を官能小説家の収入で支える主人公の少年が、主人公の引きこもりを直そうと頑張るお母さんと彼女にアドバイスをする叔母さんとメイクラブな中編「脱・ひきこもり計画」全4話(←参照 第1話より)、唯我独尊な姉二人に翻弄される弟がエッチでは少し逆襲な中編「双姦」全3話。登場人物達がファンタジー世界の住人になっているカバー裏は必見。現代劇がメインのMujinでは難しいでしょうが、これはこれで作品としてみたい気がします。
1話当りのページ数は24〜34P(平均28P強)と読み応えのあるボリュームになっており、エロはたっぷりでシナリオを楽しく読ませる構成になっています。
【コミカルで朗らかな近親ラブストーリー】
相変わらずいかにも近親凌辱モノっぽい表紙絵ではありますが、蛇光院先生の作品の常として描かれる近親エッチは基本的には平和的であり、ほぼ和姦のみとなっています。
近親モノや所謂堕ちモノにありがちなダークな雰囲気も非常に希薄であり、中編「脱・ひきこもり計画」の天真爛漫なお母さんと普段ツンツンしているものの根は素直で一途な叔母さんのキャラクターが(←参照 第4話より)、背徳の行為であることを意識させつつも何処か朗らかな雰囲気を形成しています。主人公はセックスシーンを中心に母親や叔母に我儘な言葉をぶつけ、2人に色々と性的行為を強要させるのですが、同時に母親への強い愛情を持っていることも強調されているため、読者に主人公に対する嫌悪感をあまり湧かせないのも○。
母親と新たな関係性としての家庭を築きたいという主人公の願いを叶える為に叔母が重要な役割を果たし、かつエロシーンの豪華さを強化することにつながっている構成も上手いと思います。
中編「双姦」も、2人の実姉が主人公の弟君を振り回しながら3人の心と体が重なっていく様を、性描写こそ攻撃的ながら、これまた比較的穏やかな雰囲気としっかりとしたラブラブ感で描き出します。
全体的に良好な読書感があると言え、こってりとした性描写と微笑ましい恋愛描写のバランスが取れているとシナリオと言えるでしょう。
【もっちり柔らかバディの年上血縁ヒロイン】
中編「脱・ひきこもり計画」はママン(30代後半クラス)と叔母さん(30代前半クラス)、中編「双姦」の双子姉(25歳)と共にダブルヒロインが登場します。
おっとりしていて天真爛漫、かつ無邪気な御母堂とツンツンしていて見栄っ張り、でも実は従順な性格な叔母さんといい、双子ながら片やバツイチ&エッチ大好きな男勝りさん、片やキツメの性格で男性経験ゼロな双子といい、対比を意識されたキャラ造形がそれぞれの魅力を高めています。
また、ツンツンした表情や男勝りな豪快な態度でありながら、時折見せる女性らしい照れや困惑、そして恋心が満たされる幸福の表情が実に素敵です(←参照 元気なお姉さんのちょっとしおらしい表情 中編「双姦」第3話より)。勿論、いざエッチとなればさらに素直なラブい台詞と快楽的なエロ台詞を呟いてくれ、このギャップがキャラクターの魅力の勘所となっています。
肩幅広め・等身高めでややがっちりしている感もある肢体であり、スレンダー美少女をお求めな方にはあまりお勧めできませんが、そのふくよかな体幹とやや垂れ気味のお肉たっぷりな巨乳、どっしりとした重量感のあるお尻は大変魅力的。
オールドスクールなアニメ絵柄のキャッチーさとネオ劇画系の濃さ・重さを兼ね備えるタイプの画風は、単行本を通して安定していますが、ややクセがありますので裏表紙のサンプルコマなどを店頭では確認されたし。
【ピストン運動を激しくかつねちっこく描く濡れ場展開】
十分なページ数があることもあって濡れ場の尺は十二分に長く、概ね多回戦仕様になっているために抜き所も豊富。
フェラ等の前戯シーンにはあまり分量は割かず、ピストン運動を激しくかつじっくり描く構成となっており、TI系らしい淫猥な結合部見せ付け構図や性器ドアップコマを多用してガツガツとした肉弾戦をパワフルに描きます。
エロ台詞の使用は比較的抑えめであり、卑語猥語のシャワーによる爆発的な扇情性を期待するのは不可ですが、結合部から漏れ出る淫靡な擬音と主人公の言葉責めによって抽送シーンを攻撃的に表現しているのは◎。
激しいピストン運動のフィニッシュは、性感の頂点を迎えたヒロインの最奥にたっぷり中出しする様をこれまたドストレートな結合部アップ構図を大ゴマ〜1Pフルで読み手に叩きつけており、実に使えます。
中編「脱・ひきこもり計画」に登場するお母さんのジャージやエプロン、パジャマといった生活感のある衣装(←参照 中編「脱・ひきこもり計画」第2話より)、叔母さんのスーツ姿や豪奢なランジェリーといったアダルトな装い、逆にミニ浴衣やエロ水着、ネコ耳コスチュームといった年齢とのギャップが楽しい衣装など、コスチュームによるエロとキャラクターの演出が上手い印象があります。複数人プレイが多く、両中編の最終話はこの手の作品の例に漏れずに投入されるダブルヒロインとの3Pが楽しめるゴージャス感も嬉しいですね。
なお、中編「脱・ひきこもり計画」では最終話においてマンネリだからという理由で主人公の男友達が乱交プレイに呼び出されますので、主人公以外の男性キャラがエロシーンに絡むのが嫌な方は要注意。
やや、粘度に乏しい液汁描写や、肢体描写を上手く連携の取れていない透過図が個人的にはちょっとマイナス評価ですが、そこまで気にすることでもないでしょう。
実母や姉が登場する近親エロには興味あるけど、あんまり濃い作品や暗いお話は嫌だなぁという方には強くお勧めできる作品ですね。
個人的には可愛らしい性格のお母様と見事にツンデレな叔母さんのコンビが大好きな中編「脱・ひきこもり計画」が特にお気に入りです。
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