矢上健喜朗『触姦』
なんと、コアマガジン様のレビューを書けばコミックスを貰えるらしいと聞いてサイトに行ってみたらうちみたいな零細ブログには関係のない話でした。悔しくなんかない、悔しくなんてないよ(泣。貰える人が心底羨ましいです。
あと、陸の孤島暮らしのせいで全然知らなかったのですが、瀬戸口廉也氏が業界引退とのこと。
本当に残念です。係わった作品全部持ってます(小説含む)。別名義とかで別媒体での作品を発表し続けてくれないかと願わずにはいられません。とにかく残念です。
気を取り直して矢上健喜朗先生の『触姦』のご紹介。
著者初単行本とのことですが、この絵柄(←参照)といい、胸を強調する緊縛法やコスチュームといい、どこかで見たような?と思っていたら、思い出せました。数年前の(『電動式月見酒』の頃)の月下冴喜先生の作風にもの凄く似ています。
Mujinコミックスらしい、可愛らしさよりも猥雑さを強調した肉体や表情の描写が光ります。
収録作は全て読みきり短編で12作品。表紙で大体を察していただけるとは思いますが、全部陵辱系作品です。
どうも、先生は洗濯バサミやらクリップやら糸やらでニップルを責めるプレイがお好きなようで、12作中5作には登場します。例外も多少ありますが、SMというか拘束系の作品と輪姦系の作品が中心です。
プレイ内容はそこそこハードで、男女の甘酸っぱい恋愛とか癒しとか萌えとかは毛ほどもない、救いようのない話なので苦手な人は回避。
基本的には、強気のヒロイン登場→野郎ども「嫌がっても無理矢理やっちゃうぜー!」→ヒロイン「痛いー!やめてー!」→ヒロインは快楽の虜に
という流れがほとんどです。性格キツメの女性が堕ちるというのはありがちではありますが、鉄板といえば鉄板であり、本作でも読み手のサディスティクな情動を巧く高めています。
←は彼氏のせいで嫌々コスプレをしているプライドの高い女性が、あれよあれよとコスプレ会場で輪姦される「彼女はコス猫」の1コマです。やっぱり、圧倒的な物量(性的快感、Hシーンの過激さ、特にぶっかけの量など)で強気ヒロインのプライドをへし折るというのは強力な味付けになります。
ヒロイン陣は母親や女教師の年増ゾーン(>25歳)からロリ(「嬲って肉姉妹」にのみ登場)まで年齢も職業も幅広いですが、ハイティーンから20代前半(推定ですが)が中心です。
まぁ、体系的にも顔の造形にしても、年齢による描き分けがしっかりされていないので、(悪い意味で)あまり気になりません。
陵辱系の作品は、気高き美少女が堕ちてゆく過程やSMや輪姦等の過激なプレイに至る理由や登場人物の心理変化・策謀などの描写が秀逸な作品も多いです。
ただ、本作はその辺のストーリー展開はかなりイマイチであり、Hシーンに持ち込むために適当に話の筋を付けてみました程度にしか感じられません。
好意を素直に示せないために、相手を挑発して自分を責めさせる性行為に没していくお嬢様を描いた「つよきな玲菜」などは、話の展開に力を入れれば、かなり面白くなる可能性を持っています。正直、続き物として読んでみたいくらいです。
他の収録作にも言えるんですが、話の締めが悪くて、「あーつまらない話だったな、物凄くエロかったけど」という感想になってしまうのが残念です。
「彼女はコス猫」のオチは全然オチてません。あまりの投げっぱなしジャーマンにビックリしましたよ。
むっちりとした肢体を道具や多勢で拘束し、男の欲望をガンガンぶつけて女性の心も体も蹂躙するのが楽しめる貴方には、(色々な意味で)スッキリ出来る優良抜き物件です。
可愛らしい美少女とのラブラブイチャイチャなHで荒んだ心を癒したい貴殿は回避推奨。
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