舞原マツゲ『誘惑トライアングル』
今週の新刊が出てきましたので、司書房ありがとう企画はしばらく中断です。楽しみにしていた方がもしいたのなら申し訳ありません。余裕が出てき次第ちょこちょこ再開しますので、気長にお待ちいただければ幸いです。
さて本日は、舞原マツゲ先生の『誘惑トライアングル』(エンジェル出版)のへたレビューです。エンジェル倶楽部の掲載作に(性的な意味で)かなりお世話になったので発売を心待ちにしていました。
アブノーマルの軽い味付けを施したエロシーンの高い実用性と活き活きしたキャラクターの織り成すエロコメの楽しさが一緒に楽しめる作品集です。
収録作は、実は幼少期の主人公の行為のせいで変態性欲を身に付けてしまった美少女姉妹と主人公が再開して繰り広げるドタバタなエロコメディ「悶々姉妹」全3話(←参照 勘違いで性癖大暴露 第1話より)、および短編5作。あと、カバー裏に「悶々姉妹」の後日談4コマがあります。1話・作当りのページ数は20〜24P(平均21P強)と標準的な水準。抜き物件として十分なエロシーンのボリュームがあるので個人的には大満足です。
魅力的に描かれるエッチな美少女、重さや暗さを排した明るく楽しい雰囲気、味付けとして絡める変態チック、そして派手めの演出で彩る華やかで扇情的なエロシーンと、現代エロ漫画の主流要素を高いトータリティでまとめている印象があります。
抜きに用いるエロコメとしてほとんどケチの付けようない、良い意味で教科書的で安定感のある作劇は大きな魅力です。逆に言えば、緻密なシナリオ展開や繊細な心理描写、倒錯性への強い踏み込みなどを期待するのは無理ではありますが、そういった要素をこの作品に求めるのは無粋というものでしょう。
バイブオナニー大好き娘さん(←参照 「悶々姉妹」第3話より)や、緊縛大好き娘さん、酒乱で女王様と化すサンタコス娘などなど、変態性欲を持つヒロインさん達が登場しますが、その欲望を明るくはっちゃけさせるシナリオがメインであり、倒錯のエロスのほの暗さは皆無に近い感があります。彼氏を美人校医に目前で寝取られかけた彼女さんが、逆に校医さんを縛り上げて目前でエッチを見せ付ける短編「真奈美カウンターアタック」など作家様によってはドロドロにダークなラストへ持っていきそうな展開でも、能天気な明るいラストに駆け込むため読後感もさっぱりとしています。
一応カップルさんorエッチ後にカップルになる男女がメインですが、性欲のエネルギッシュさに比べて恋の熱量は乏しいので、恋心と性欲が燃え盛る濃厚純愛エッチを期待する方は回避推奨。
今単行本の魅力を大きく高めている要因の一つは、エロとシナリオへのアイディアの盛り込みの上手さであり、読み手を飽きさせません。
プールにて水面下でのエッチというスタンダードと浮き輪はM字開脚なので露出プレイ向きという着眼点が面白い短編「ハイドロパニック」(←参照)、エロギミックの楽しさとウェイトレス2名と男性客の3者3様の想いの掛け違いのコミカルさが光る短編「乙女心は複雑怪奇」、トナカイとサンタのコスチュームというベタなアイテムでサンタコスの娘さんがトナカイを(性的な意味で)操縦しまくる短編「聖なる首輪」、ヒロインが自分の顔写真がコラージュされたエロ本を没収する大馬鹿なスタートな短編「隠蔽拘束」などなど、どれもユニークな着想だと思います。上述の中編作「悶々姉妹」では変態性欲をキュートに爆走させる姉妹をエッチ&可愛らしくキャラ立てしており、サラッと流しているが意外に面白いその変態性欲の原点の思い出も個人的には大変魅力的に映りました。
裏の帯に、「ツン萌作家・舞原マツゲ」と書かれた様に、ちょっぴり強気でツンとした美少女さんが沢山登場します。
そんなツンツンしたヒロイン達が秘めた変態チックな欲望を存分に満たされて、快楽に心身を染め上げる痴態は多くの方の煩悩を強く刺激してくれること請け合いです。
繰り返しになりますが、エロシーンは質・量共に高水準で個人的には満点に近い実用感。
丁寧にかつエロチックに描かれえた女性器を惜しみなく見せ付ける構図・コマ展開、重力に屈し気味な大ボリュームのおっぱいの存在感、バイブを初めとする各種エログッズの効果的な活用といずれもツボを心得た作画・作劇は◎です。
前戯にてすっかり出来上がったヒロインのおみゃんこをぱっくり開いて剛直を差し入れれば、各種液汁と擬音をうるさくない程度に振りまきつつ、子宮めがけての最奥中出しフィニッシュへと流れ込むテンポのよさは抜きの没入度を高めています。
拘束系(←参照 短編「隠蔽拘束」より)を中心としてアブノーマルなプレイを絡めつつも、上述の通りエロい雰囲気の強化が目的であって黒い背徳感を深く味わうタイプではないことには注意が必要です。ボディラインのデッサンが怪しくなっているコマがあったり体の動きのダイナミックさに不足があったりするのはマイナス要因。あと、かなり強く勃起している一部の乳首の表現は評価が分かれそうです。
個人的には短編「悶々姉妹」と中編「隠蔽拘束」がお気に入りです。中編作の“千のバイブを持つ女”こと晶ちゃんがキャラ的には最愛。
エッチな美少女ヒロインズと明るい雰囲気の中でエロイことをするハッピーな妄想をたっぷりと満たしてくれる、(矛盾してますが)実にスタンダードでかつユニークな優良抜き物件です。
エロコメ好きな貴兄にはかなりお勧めですよ!
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