有賀冬『XXX-cellent』
今日封切になった押井守監督の『スカイ・クロラ』を観てきました。何かモヤモヤが心中に残っているのでしばらく色々と考察したいものです。勿論、アニメーション手法的にも押井監督らしさが出た面白いアニメ映画だったことは確かですよ。
さて本日は、有賀冬先生の『XXX-cellent』(ティーアイネット)のへたレビューです。もしかしたら僕はMujinよりBUSTERの方が好きなのかもしれません。
可愛らしさを保ちつつ性感を貪欲に求めるヒロインズが濃い液汁描写に彩られるエロシーンで乱れまくる痴態が素晴らしい抜き物件です。
収録作は、とある学園のユニークな美少女3人、通称“三大不思議少女”(後に一人増えて不思議四天王に改名)のそれぞれのエロエロな狂想曲「プレジャーリンク」全3話(←参照 三人娘の内の一人でエッチなお口の持ち主真田さん 第1話より)および短編4作。ティーアイネットの単行本の例にもれず、1作当り26〜34P(平均29P強)の十分なページ数が確保されおり、エロの量的な満足感は確かなものがあります。
真面目な生徒会長であるヒロインがストレスのはけ口にピンポンダッシュしているのをネタに強要エッチが描かれる短編「ブラックピース」は例外的に男性側に支配権がありますが、その他の作品では肉体の快楽を積極的に求めるヒロイン側がエロも話も支配しています。
情緒や深みに乏しい、抜き物件的に都合のよいシナリオと言えばそれまでですが、エッチ大好きなヒロイン達のキャラ立ては類型的なものに決して閉塞していない故に、彼女たちの心と体の充足への欲求に力強さを感じさせる流れになっています。
短編「さやさや」のエッチのスイッチが入ると表情が妖しく変化するマイペースな能面娘、紗夜ちゃんや、オナニー大好きな異常性欲者(笑)なメガネ美少女、水樹さん(←参照 「プレジャーリンク」第2話より)、生徒会長の職権を乱用して男と女の子を(性的な意味で)貪る女王様キャラの大山さんなどの明るいキャラ立ては素敵です。また、そういったエロへの欲望に振り回される「プレジャーリンク」の史香ちゃんや短編「ブラックピース」の生徒会長さんも、とてもキュートながらいざエッチになればやはりエロスの海へと自ら飛び込んで行きます。
十分なボリューム感のある分量を以てして描かれるアグレッシブな性行為の果てに、ヒロインズは平凡な日常から脱離するかの様な圧倒的な快楽と精神的充足を獲得します。
しかしながら、「プレジャーリンク」最終3話のラストの台詞(←参照)や、短編「ブラックピース」にて男性によって淫欲を花開かされ、何回も何回も絶頂を迎えながらもヒロインが心中で呟く「私は私を守れるのね・・・」というモノローグなどに代表されるように、セックスがもたらす強烈な性的快感に溺れそれを享受しながらも、ヒロイン達が自身の日常性を維持する優しい描き出し方には非常に好感を覚えます。読み手を含めた男性側の精神的・肉体的な欲求を満たすためだけではなく、ヒロイン達自身の素直な欲望を叶えようとするからこそ、作中で濃く激しく描かれるエロシーンには一種の快活さがあります。
このため、恋愛描写に力点は皆無ながら何だかんだで男女が結ばれるラストにしても、ヒロイン達のエッチな日常が続くことを示すラストにしても、読後の心地よさがあります。
ヒロインはハイティーンのJKで固定。短編「ツンツン」では色気の無い髪型・体型とつっけんどんな性格というエロ漫画的な華やかさのないヒロインを冒頭でぶつけましたが(なお、話が進むにつれどんどん可愛く見えてくるというマジックが味わえます)、基本的には髪型にしてもナイスバディな体型にしても親しみ易い華のあるキャラデザとなっています。
特にずっしりと中身が詰まっていそうな重量感と男の手や者に押されて変形することで表現される柔らかさ、そして若さ故に重力に屈せずにしっかりとしたハリを魅せ付けるおっぱいは実に魅力的(←参照 短編「ブラックピース」より)。作品によっておっぱいの活躍具合には幅がありますが、今単行本で一定の存在感を示しているのは間違いないでしょう。
おそらく最古作である短編「Swimmers」で明瞭に認められた、ヒロインの体に塗れる液汁やコマを彩る擬音などを大量に盛り込む手法が減退気味なのは残念ですが、高いテンションで駆け抜けるエロシーンの濃厚さは単行本を通して健在です。
男性器描写の上手さの割に、生々しいエロスと臭味抜きとしてのディフォルメ感のバランスがやや中途半端な女性器描写がちょっと難ですが、潤沢な淫液に濡れそぼる様は大変エロチック。これは舌に関しても同様で、互いの舌をねぶり合うキスシーンはエロシーンの淫靡さをかさ上げしています。
体位を変化させながら激しく男女の肉弾戦を描けており、どんどんと行為がエスカレートして行くエロ展開も○。
当然ながらフィニッシュは、性感の高みで快楽の絶叫をあげるヒロインの中に噴出するほど白濁液を大量注入して終わるパワフルなものであり、抜き所として大層活躍してくれます。
というわけで質・量共に平均的な水準を超えており、実用性に関しては折り紙つきです。
個人的には、エロシーン序盤に「何だ、この阿呆な台詞回しは」と思ったのに徐々に不思議な倒錯感に打ちのめされたユニークなフレーズ使用が楽しめた「ブラックピース」がエロ的には最愛です。
抜きの実用性・エロのボリューム感をしっかり重視して下さるティーアイネットさんが好きな諸兄が期待しているものは今単行本にはしっかり含有されていますので安心して購入されたし。
やたらイモ臭い表紙で敬遠していた前単行本の『マンキツ』(ティーアイネット)も購入してみようかなと僕は思いました。
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