菊一もんじ『アナルバッカー』
午後10時に帰宅したら、「アマゾンから荷物が来ていたけどお前いなかったよ」という旨の通知が。こなたのfigma版フィギュアと会えるのは明日以降になりそうです。みさおも作ってはくれまいか。
さて本日は、菊一もんじ先生の初単行本『アナルバッカー』(ティーアイネット)のへたレビューです。初単行本とは思えない痛快な暴れっぷりがとても素晴らしかったです。
タイトル通りにアナルセックスを軸としたマニアックな要素を果敢に盛り込みまくったエロシーンが楽しめる作品集です。
収録作は全て短編で6作。作品数こそ少なめですが、1作当りのページ数は24〜36P(平均32P強)と十分な量があります。
変態チックな要素を特濃で味付けされたエロシーンは十分すぎるボリュームが確保されていて、読後の満腹感が(人によりますが)心地よかったです。
帯の訴求文の「アナルの冥府魔道」というフレーズに、「いやいや、流石に言い過ぎでしょう、ティーアイネットさん」と思ったのですが、読み始めるや否や、菊一先生のアナルへの徹底したコダワリに帯通りだと感服した次第。
全6作中、5作においてアニャルファックが描かれており、それも「前のついでに後ろも頂き♪」などという生易しいものではなく、異常性すら醸し出すプレイ内容を執拗に、かつ丁寧に描いています。
短編「痔-shock」において、タイトルは単なる言葉遊びかと思いきや、外痔核がぷっくりと腫れたヒロインの肛門をばっちり描いており、そこまでエロに取り入れるのかと驚愕致しました。
短編「尻をギュッとね!」で双頭ディルドーでヒロインズがお尻の穴で連結されたり(←参照 タイトル通り女子柔道部が舞台)、各短編でのレモン、平手、カメラ、お菓子といった様々な異物のアニャルへの強引な挿入も非常にパワフルで個人的には高評価。これらの、変態的なプレイの魅力をしっかり支えるのが、女性器とアニャルのとても生々しい描写です。特にアナルは、イボ痔はともかくとして、丁寧に周辺の皺を描き込み、ミチミチと音を立ててこじ開けられるとそこには腸液に濡れた蠢く肉襞が存在し、直腸壁が肉棒と共にズルリと外に引き出される様は、過剰とも言える生々しさがあって勿論非常に淫靡です。
なお、アナルに付き物のスカトロ関連にも少し踏み込んでいますが、ほとんど目立たない上にブツの描写は皆無ですので気にする必要は無いでしょう。
アナル関連以外でも、マニアックな要素をメインに据える傾向があり、アナル挿入が全く行われない短編「優等性」でも、男子便所の悪臭に興奮するヒロインが臭いを強調するプレイを強要されるというやはりマニアックな作品になっています。
他にも、ヒロインが肛門からひり出した白濁液をたっぷり入れた“アイスカフェ・オレ”を彼氏の前で飲まされる短編「フルーツパフェ」(←参照)、高飛車なヒロインが肛門からはチョコレートや飴玉を、口からは中年男性に咀嚼された液状と化したクッキーを流し込まれる短編「白濁day」などの、人によっては生理的嫌悪を催しかねないまでの強烈なマニアックさは、個人的には拍手喝采を送りたいです。無理やりな挿入で軽く出血したり、後ろの穴→前の穴という挿入順序など、細かい所でもやはり人によっては大きくマイナス要因になる要素がありますので、多少留意されたし。
エロに割けるページ数に余裕があることから、これらの行為がねちっこく描かれているとも大きな強みであると同時に、訴求対象を狭めてしまっているかという印象です。
全作品が凌辱系統の作品であり、恋愛感情がマトモに絡む作品は皆無。深刻さの度合いに振れ幅はありますが、ラストもハッピーエンドといえる様な明るい雰囲気とは皆無です。
序盤から不穏当な空気が漂う短編もありますが、序盤では漫画チックにオーバーなリアクションを魅せるコミカルな雰囲気を魅せる作品もあります(←参照 短編「白濁day」より)。短編「痔-shock」や「白濁day」、「フルーツパフェ」などではそういった普通の雰囲気が段々と男の欲望に満ちた禍々しいものに変遷していく流れはなかなか面白かったです。
とはいえ、シナリオ分量低めのストレートな凌辱劇という印象が強いので、あまりシナリオ展開に期待するのはNGです。
ヒロイン陣はハイティーン〜成人女性でスラリとした体型に描かれています。おっぱいは貧〜巨乳ですが、あまりエロには絡まないので今単行本においては重要な要素ではありません。
気の強い女性(←参照 短編「尻をギュッとね!」より)や優秀な女性がメインであり、そういったヒロインをアナルファックという一種“汚い”行為で貶めるという構図そのものも今単行本の魅力を下支えしています。目一杯押し広げられた女性器や肛門からあらゆるものを噴出させながら迎えるフィニッシュシーンは見開きを使ってダイナミックに表現されていますが、表現としてやや間延びした印象で魅せ方にもうひと工夫ほしい所。
適度に荒れる絵柄はむしろ魅力ですが、性器結合による迫力を優先させ過ぎている感があり、男性側の動きも含めたセックスの躍動感の描写が増すとさらに良くなると思います。
あと、外見がそっくりの男キャラが3人いるのはちょっと…。まぁ、もしかしたら同一人物なのかもしれませんが(笑。
兎にも角にもアナル関係というマニアックなジャンルに特化した作品集ですので、アナル属性が乏しい方が読まれるとドン引きしてもおかしくはありません。それ故にマニアックな要素をエロ漫画に求めている貴兄には、垂涎の1作と言えるでしょう。
なお、菊一先生は後書きにて、これからもアナルにこだわっていきたいと仰られているので今後も非常に楽しみです。マニアックなジャンルに有望な新人作家さんが踏み込んで来てくれるというのは大変に頼もしいものですなぁ。
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