カイシンシ『ボクの家のクルリ様』
いつも思うのですが、何食べたらgosplan大兄(酒とエロ漫画の日々。様)みたいに速くて上手いレビューが書けるんでしょうか。最近はスピードで負けてばかり。くやしいっ!でも読んじゃうっ!!(ビクンビクン
本日は、カイシンシ先生の『ボクの家のクルリ様』(茜新社)のへたレビューです。もうね、完全に出遅れましたよ。
単行本としての構成には不満が残るものの、萌え系絵柄で描かれたヒロインを魅力的に演出する手腕を魅せ付けてくれます。
収録作は、交通事故から救ってくれた美少女な女神さまとのイチャイチャ同居話「ボクの家のクルリ様」(←参照 「ボクの家のクルリ様 クルリふわふわ」より)全4話、兄の幸福を願いながら兄の彼女への嫉妬と板挟みになる妹を描く「すきいみ」2〜4話、および短編3作となっています。1作辺りのページ数は18〜20Pで、大半の作品は20P。エロの分量は十分ながら、中編?の「すきいみ」を除いてシナリオの厚みは乏しく読み応えはやや弱いです。
あとがきを読む限り、エロ漫画としてエロの邪魔をしない話の筋を作ろうという姿勢が伺えるのですが、それにしてもシナリオの扱いが軽すぎます。
特に「ボクの家のクルリ様」は作中で何らかの舞台背景をほのめかしながら、その伏線の回収は完全に放棄されており、中〜長編でのシナリオ構成力に不安を覚えます。
また、「すきいみ」において、明るい笑顔を振り向きながらもドロっとした暗い気持ちが鬱積していく妹、伊乃ちゃんの苦しみを丁寧に描いているのですが(←参照 「すきいみ4」より)、まさかの「以下続刊にて」。前単行本では、まだ話のさわりの1話だったから良かったものの、話が盛り上がってきた所でのぶつ切り感はかなりもったいない印象があります。いくらなんでも3巻に細切れにするのは勘弁してください、茜新社さん(泣。
短編においても、微妙に男女の関係の背後に存在する設定を匂わす台詞が存在するものの、それだけで読者が全貌を察するのはかなり難しいと思われます。
何も考えずにお気楽万歳なエロへの導入に割り切るなり、男女の関係性が持つ背景に踏み込むなり、どちらかの作風を確立して欲しいとは思います。個人的には後者のタイプで十分エロくて萌える作品を描ける先生だと信じています。
以上やや批判的な言説になってしまいましたが、「ボクの家のクルリ様」にしても各短編にしても恋する女の子の素敵な笑顔やセリフをぽんっとラスト1Pで表現する力量はとても優れています。「ボクの家のクルリ様 とーじろーの逆襲」のラスト1コマ(←参照)は、実に素晴らしく、それまでの展開と対比させて読み手をハッとさせると共に、女神のクルリ様の主人公への愛情が余すところなく伝えられる秀逸なものでした。
「すきいみ」は作風的に例外ながら、作中で多少強要チックな行為を描いても、これらラブリーなラストが読後感を非常によくしており、エロ的な使い勝手も高めています。
絵柄的にはクセの少ないキュートな萌え系のそれであり(←参照 結構お気に入りな作品 短編「わんこすたいる」より)、作画も安定しているので表紙絵でOKならまず違和感は感じないでしょう。「ちょいワルご主人様」の和風メイドさんと「すきいみ」の妹さんの区別が服装以外ほとんど無いなど、キャラの描き分けが為されていない印象もありますが、あまり気にしなくても大丈夫でしょう。女性器描写では割合生々しさ抑えめのツルツルプリプリな秘所が絵柄にマッチしながら、男性器は血管浮きまくり毛が生えまくりのリアル寄り描写で頼りなさそうな男の描写とのギャップが面白い所。人によってはその生々しさと萌え系絵柄との違和感がネックになる可能性がありますが、個人的には好きですね。
各種液汁の描写を多めに盛り込んでくるのですが、エロ漫画的には少なめの量、やけに水っぽそうな質感は現実的と言えばそれまでですが、男性器描写の力強さと並べるとちょっとエロ的な訴求力に乏しいかなという感想です。絵柄に合わせてか、エロシーンでのセリフ回しのテンションや体の躍動感は抑え気味であり、あまり激しいエッチを求めるのもNG。
ただ、可愛らしいお顔と膨らみかけ微乳〜年不相応な巨乳とレンジ広めなおっぱいを装備した美少女の最奥を突きまくってたっぷり中出しできれば本望だという貴殿なら納得のエロシーンですので、抜き的には十分なレベルと言えるでしょう。
作品ラストでのヒロインの魅力演出は巧かったのですが、それを前半で決めてくれた方がシナリオ的にもエロ的にもより良いのではないのかなと思います。
エロと萌えのバランス感覚自体は悪くないので、今後は作品の構成力が問われてくるのかなと個人的には考えました。
コメント
コメントの投稿



