大和川『Powerプレイ!』
TVアニメ版『探偵オペラ ミルキィホームズ 第2幕』第7話「そして希望なくなった」を観ました。本気を出したアルセーヌ様とG4、そして怪盗帝国と一応ミルキィホームズの面々のバトルは、1期最終話(の前半)を思わせる熱さでしたなぁ。アルセーヌ様の圧倒的な力の前にあまりに無力なミルキィホームズ達ですが、シャロの前に突き出された手が彼女達の前進の意志を象徴するものであると信じたいですね。
さて本日は、大和川先生の『Powerプレイ!』(茜新社)のへたレビューです。なお、先生の前単行本『たいへんよくできました?』(同社刊)のへたレビュー等もよろしければ併せてご参照下さい。
王道としての安定感を保ちつつ捻りを効かせた作劇の面白みと美しい肢体が快楽と液汁に塗れるエロの実用性とで魅せる長編作となっています。
収録作は、人は良いもののボンクラな同人ゲーム原画師(童貞)な青年の元に使い魔を名乗る褐色銀髪の美少女が現れ、彼が淫魔王シャダールの生まれ変わりであると告げることで始まるファンタジー世界の日常浸食劇なタイトル長編「Powerプレイ!全8話(←参照 ワガママながら献身的な小悪魔さんとの同居生活スタート 同長編第2話より)+転生前の世界であり主人公の創作物でもある淫魔王シャダールの活躍を描くエピローグ+おまけのフルカラー掌編4P。エピローグ(第0話)も含め、1話当りのページ数は18~26P(平均24P強)と中の上クラスで推移。長編作として十分な読み応えを持ちつつ重過ぎることなくある程度の軽快さを保っており、その上でエロを十分な尺で魅せるバランスに優れた作品構築となっています。
【王道的な棚ボタファンタジーに捻りを効かせたストーリー】
短編・中編・長編といずれの形式においても優れた構成力を示す作家さんであり、短編中心でコンパクトにまとめる巧さを示した前単行本に比して、今単行本ではその構成力をドラマ性の構築の面で良く発揮。
主人公が実は魔王の転生体であり、彼を復活させようとする使い魔さんに続き、逆に淫魔王としての復活を妨げようとする異世界の勇者達も登場して主人公を巡るドタバタ劇が生じるという設定や展開そのものは(←参照 使い魔さんとは逆に敵対側のヒロイン 長編第3話より)、エロ漫画を含めた漫画/アニメ/ゲームにおいて既に手垢の付きまくったものであり、まずは王道的な面白さを読者に楽しませます。しかしながら、敵対していた美少女勇者さん達とも仲良くなっていく棚ボタ感MAXの展開の中で、彼女達の世界は主人公がゲームとして創造したものが判明し、一方的な受動性がその設定により主人公側に能動性を発生させることを可能にしていきます。
淫魔王として復活することをそもそも望まない主人公は、まるで“エロゲー”の様にいずれかのヒロインを選択することを迫られるのですが、良く言えばお人よし悪く言えば優柔不断な性格の主人公が、状況に翻弄され続けながらも最終的にはきっちり誠実さを示しているのは終盤でのドラマ性を高め、また読後感を良い物にする最大の要因でしょう。
ヒロイン達がゲームとリンクしているという設定自体も実はそこまで新規性があるとは言い難いのですが、長編作の構成にしっかり組み込み、漫画の形式においてゲームのルート選択や複数ウィンドウの同時起動を再現する“遊び”を入れたりと、単なる便利設定に終わらない用い方をしているのは◎。
そういった小技を巧みに織り込んだ作劇でありながら、大上段に構えることはなく、あくまで王道的な構築としてのスムーズさやドラマの高揚感を保っているのはなかなかに見事な点であり、個性や技巧を武器としながら変に凝り固まらないシナリオワークと評したいところ。
【多彩な衣装に包まれるしなやかなスレンダーボディ】
(色々な意味で)ヤラレキャラを除けば、元・使い魔であるサラちゃんと、淫魔王の復活を阻止せんとする勇者・忍者・魔法使いのトリオとがメインのヒロイン陣。なお、使い魔であるサラちゃんは、この作家さんの2冊目の単行本『Witchcraft』に収録された同名の長編作に登場する西園寺サラがスターシステムとして登場したキャラクターです(無論、容姿だけでキャラ設定は共通せず)。
横柄な態度ながら何だかんだで献身的なサラちゃんや、主人公を封じようとしながら何だかんで仲良くなっちゃう勇者様などは、素直になれないツンデレタイプ、これに対して魔法使いのお姉さんは天然ふわふわ系のド淫乱と、双方ともこの作家さんが得意とする性格設定となっています。
4人とも等身高めのスレンダーボディでありつつ相応に肉感を備えさせる肢体造形は、しかしながら乳尻のボリューム感によって生じるストレートなセックスアピールを売りとするタイプではなく、肢体全体の均整を重視し、しなやかに動き回る体全体の中で現実的なサイズのバストやヒップの柔らかさ、その柔肌の艶やかさなどを上品に表現してくるタイプ(←参照 褐色肌万歳! 長編第8話より)。こう書くと女体の描き方にエロさが足りない様に感じるかもしれませんが、決してそんなことはなく、肢体の美しさが強調されていることで、エロシーンにおいてそれらが淫液に濡れて艶めかしく濡れ光る様や、快楽に激しく身悶えする様に煽情性が反動的に高まっていると言えるでしょう。
ファンタジー世界の住人であるため、鎧や魔法使いとしての装束といったRPG的アイテムの造形を丁寧に行いつつ、ゲームの世界とのリンクに置いては非常に様々な(そして何処かで見たことのある)コスチュームを用意することで、賑やかさやエロのゴージャス感を生んでいるのも嬉しいところ。
多少のゴシカルさを持ちながらそれを上回るキャッチーさを持つ漫画絵柄は、高い作画密度や勢いを感じさせる筆走り、画としての程良い重さを有しており、ユニークでありつつ訴求層を狭めない絵柄。無論、単行本を通して絵柄は安定しており、表紙絵とも完全互換となっています。
【液汁と快楽に塗れる女体のエロティシズム】
主人公を巡る攻防戦がエロ絡みという便利設定もさることながら、そもそもシナリオの展開とエロシーンの分量確保をバランス良く両立させる技量がある作家さんであるため、濡れ場はたっぷりと鑑賞可能であり、抜きツールとしても優秀。
これまたゲームとのリンクが生じたり、ファンタジー作品である故に魔法が用いられたりということで、触手プレイやヒロインが分身しての多人数H、美少女勇者達に拘束されて逆レイプ、ヒロイン達が擬似ち○こを股間に生やしてレズセックスなどなど、エロシチュエーションを豊富に取り揃えており、それに付随してプレイ内容も様々というサービス精神を感じるエロとなっています。
そういったプレイやエロシチュの多彩さは単行本として飽きを来させない大きな魅力ではありますが、とは言え、性器と性器のガチンコ勝負のパワフルさで小細工抜きでも正にパワープレイ的に力押しできることが、実用性の基盤を構築しており、すっかり蕩けた表情を示すヒロインにガツガツと抽送を繰り返す勢いの良さが魅力的。
そのアグレッシブなピストン描写等に、飽和感のあるエロ演出を被せており、ヒロインのしなやかな肢体を濡らす汗や白濁液の描写の豊潤さは、女体のシズル感を増すことでそこへの制服感を喚起して抽送パートにおける興奮を減衰させません(←参照 これでもかなり控えめな液汁描写 長編第7話より)。長台詞ではないものの、読み手の独占欲や嗜虐欲を的確に刺激するラブエロ台詞や、美しさを保ちつつも涙や涎でぐしゃぐしゃに乱れる官能の表情なども重要なエロ演出となっています。肢体全体の端正さを魅力としている分、結合部見せ付け構図を多用しながらも、透過図や断面図の使用はかなり控えており、あくまで絡み合う肢体全体のエロさを重視しているのも特徴でしょう。また、作画に関しても技巧的であり、大ゴマでインパクトを生み出す場合もあれば、見開き2Pを小ゴマでぎっちり埋めて読み手の視覚的処理能力を敢えてオーバーさせる場合もあったりと、場面や展開に合わせたエロ作画を施している巧さがあります。
ぶっかけにエロの旨味があるタイプなので、前戯パート等で顔射などを投入しつつ、激しいピストンはヒロインの膣内に白濁液を噴出することでフィニッシュを迎えており、味わうアクメに絶叫するヒロインの痴態を大ゴマ~1Pフルでお届けするパワフルな抜き所を形成しています。
ストーリーもエロも、個性と王道それぞれの魅力をバランス良く織り交ぜていると言え、読みやすさ・使いやすさを重視しつつ、漫画としての面白みやキャラクターの魅力、アブノーマル系のプレイやフェチっ気を肩肘張らずに楽しませてくれます。
個人的には、銀髪褐色肌キャラが大好きなもので、サラちゃんが再登場して、そして今回はメインヒロインに昇格していたのが嬉しかったですねぇ。
コメント
サラちゃんはナディア・マーニャ・烈海王に並ぶ褐色キャラだと思うです。あとは高津先生のトトちゃん
Re: タイトルなし
あちょぷさん、コメントありがとうございます。
わはは、その並びで烈海王氏を入れますか!勿論、彼は同作で一二を争う萌えキャラではありますが!!(笑
しかし、自分に褐色キャラを語らせると長いですよ~。マーニャ・ミネア姉妹やナディアは勿論褐色好きの基礎教養ですが、ラムネのカカオちゃんやストⅢのエレナ、星方武俠アウトロースターのエイシャなども忘れてはならないですね!!
そして高津先生のトト母娘は、それは、もう最高ッ!でございます。
ではでは~
わはは、その並びで烈海王氏を入れますか!勿論、彼は同作で一二を争う萌えキャラではありますが!!(笑
しかし、自分に褐色キャラを語らせると長いですよ~。マーニャ・ミネア姉妹やナディアは勿論褐色好きの基礎教養ですが、ラムネのカカオちゃんやストⅢのエレナ、星方武俠アウトロースターのエイシャなども忘れてはならないですね!!
そして高津先生のトト母娘は、それは、もう最高ッ!でございます。
ではでは~
No title
へたレビューとは関係なくて申し訳ないですが、ミルキィホームズの7話は「そして希望なくなった」では?
「そして誰もいなくなった」は元ネタの方で
「そして誰もいなくなった」は元ネタの方で
Re: No title
名無しさん、コメントありがとうございます。
お恥ずかしい限りで表記ミスでした。これはミルキアン失格ですね(汗
レビュー本文との関連に気を遣って頂きましてありがとうございます。これは必要なご指摘なのでお気になさらずに。
ではでは~
お恥ずかしい限りで表記ミスでした。これはミルキアン失格ですね(汗
レビュー本文との関連に気を遣って頂きましてありがとうございます。これは必要なご指摘なのでお気になさらずに。
ではでは~
No title
よければ褐色娘がでてくるエロ漫画を教えていただけませんか。
Re: No title
>yasiさん
これまで何十回とこの類のコメントに同様の返信をして参りましたが、「~な作品の名前を教えて下さい」とか「~というシチュエーションのある作品を教えて」とか言われても、正直困りますし、それに使う労力を考えて下さい。
貴兄に対する前点知識が皆無の状況で、単に褐色肌のキャラクターが出る作品と言われても、ヒロインがそうなのかサブヒロインがそうなのか、短編でいいのか長編でいいのか、単行本全部そうでないと駄目なのか短編数本でもいいのか、ロリ系なのかそうでないのか、ラブエロ系なのか凌辱エロなのか、そういった様々な要素を勘案しなければ、貴兄にとってそれが良い物なのか悪い物なのかは判断しようがありません。そういった細かい要素こそが個々人にとって重要なのがエロ漫画だということは当然理解しておられると思うのですが如何でしょう?
ただ、本当に今回限りで答えさせていただくなら、この大和川先生の新刊もお勧めですし、また高津先生の『それは歴史にカかないでっ!』、神保ひとで先生の『花の中のラニ』などが、長編作で正ヒロインが褐色肌キャラクターなので、ご満足いただけるのではと思います。
ではでは~
これまで何十回とこの類のコメントに同様の返信をして参りましたが、「~な作品の名前を教えて下さい」とか「~というシチュエーションのある作品を教えて」とか言われても、正直困りますし、それに使う労力を考えて下さい。
貴兄に対する前点知識が皆無の状況で、単に褐色肌のキャラクターが出る作品と言われても、ヒロインがそうなのかサブヒロインがそうなのか、短編でいいのか長編でいいのか、単行本全部そうでないと駄目なのか短編数本でもいいのか、ロリ系なのかそうでないのか、ラブエロ系なのか凌辱エロなのか、そういった様々な要素を勘案しなければ、貴兄にとってそれが良い物なのか悪い物なのかは判断しようがありません。そういった細かい要素こそが個々人にとって重要なのがエロ漫画だということは当然理解しておられると思うのですが如何でしょう?
ただ、本当に今回限りで答えさせていただくなら、この大和川先生の新刊もお勧めですし、また高津先生の『それは歴史にカかないでっ!』、神保ひとで先生の『花の中のラニ』などが、長編作で正ヒロインが褐色肌キャラクターなので、ご満足いただけるのではと思います。
ではでは~
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