メメ50『りみっとぶれいく!』
かじいたかし先生の『僕の妹は漢字が読める』第3巻(HJ文庫)を読みました。相変わらず読んでいるともどかしい気持ちになる作品ですが、やはり目の付けどころがいいですよね。オタクにとってのユートピアの世界な様で、排他的という意味で現在以上にディストピアでもあるのですが、“ぶっかとっく”や主人公の意識の変遷によってそこらが改善されようとしつつあるのも注目したいところ。
さて本日は、メメ50先生の2冊目『りみっとぶれいく!』(ワニマガジン社)のへたレビューです。前単行本(初単行本)はスルーしてしまったのですが、今回のを読んでかなり後悔しているところです。
それはともかく、もっちりとした肉感ボディの美女・美少女が陰陽の様々な雰囲気の中でぐしゃぐしゃに乱れるエロ描写が詰まった1冊となっています。
収録作は、晴れて好きな女の子と同じ学校に通える様になったものの、その行為を逆手に取られて風紀委員の先輩達の性処理係を務めることになる少年の葛藤を描く中編「風紀のミダレ!」全3話(←参照 悪魔の誘惑 同中編第1話より)+描き下ろしの後日談短編8P、および読み切り形式の短編8作。フルカラー作品である短編「ちぇんじmyらいふ!」(10P)を除き、1話・作当りのページ数は16~24P(平均20P弱)とコンビニ誌初出としては標準を上回るボリュームとなっています。作劇面でもページ数以上に読み応えがある傾向に加え、エロの量的・質的満足感もしっかり高い作品構築となっています。
【シリアス成分やダーク成分の添加がミソな作劇】
収録作の雰囲気は明るいラブコメディ系からダーク色の強いインモラル系まで幅があるものの、完全に棚ボタ展開でありつつ主人公にとってはヒロインに対する裏切りや状況を脱し得ないことへの苦しさがある中編「風紀のミダレ!」に象徴される通りに、多少の暗さやシリアスさを含んだ作品が主流。
最初から最後まで快活な作劇もないわけではないものの、エロシーンでの強烈さを喚起するために性欲が暴走した男性キャラをやや粗暴に描くことも多く、また互いの思惑の誤解などによって愁嘆場的な展開が認められることもあるため、ラブラブ感満載な甘くて優しい雰囲気を求める諸氏には多少不向きな要素も含んでいます。
また、特に華漫を初出とする作品群を中心に、人妻さんや兄嫁さんといったヒロインを用いた寝取り/寝取られ展開のインモラル系作品も複数投入しており、タイトル通りにかなりの後味の悪さが印象的な短編「BLAKENEND」の様なタイプから、割合に平和なまとめ方をする短編「あねしぼり」「状況大学物語」の様なタイプまで存在します。
ただし、短編「BLAKENEND」は例外ながら、シナリオを暗過ぎる方向に持って行ったり、一方的な欲望で押し通したりすることはほぼ無く、一途に好きだった女の子とも“体目的”であった先輩達とも素直な想いが通じ合うことによって融和が図られる中編作の様に(←参照 中編「風紀のミダレ!」第3話より)、基本的には欲望や恋愛感情によって平和なまとまり方をすることで、読み手の精神的負担を抑えるタイプとなっています。甘々なハッピーエンドもちゃんとあるものの、不貞の関係の継続を匂わせたり、ギャフンオチに持っていってコミカルさをより重視したりと、まとめ方も作品によって様々であり、ここらをまとまりの無さとして減点材料と捉えるか、読み口の多彩さが楽しめると加点材料と捉えるかは読み手の嗜好に依るでしょう。
ある程度オーソドックスな展開を踏襲しつつも、寝取られ系であるならば背徳感の添加、青春ラブストーリー系であれば意志疎通の不全とその解決の提示等、程良いシリアスさを込めて作品全体の印象を締まったものにしているのは評価したい要素であり、今後も続けて欲しい方法論と考えます。
【スレンダー爆乳な女子高生とアダルト美女達】
ヒロインの約半数は女子高生な美少女さんであり、そこに20代前半~30歳前後のアダルト美女が加わっており、後者は兄嫁(義姉)や人妻、寮母さんといったキャラクター設定となっています。
両者に明確な描き分けをするタイプとは言い難く、アダルト美人さん達も若々しい表情と肢体をお持ちですが、強いて言えば成人女性達の方がより肉感的なボディデザインといった印象。
中編作において主人公をオモチャにする肉食系お姉さん達の様に、エロ方向にフルスロットルな積極性を持つタイプもいますが、実はあまり典型的なキャラ属性の型にハマることなく、あくまでシナリオ展開に伴う関係性の変化の中でキャラクター性とエロへの進展を描き出しているのはポイントの一つでしょう。
比較的等身を高く取っているため、全体を見ると程良くしなやかな肢体という印象がある一方で、そのスレンダー寄りの体幹には巨~爆乳のおっぱいと、やはりボリューミィな安産型ヒップを強い存在感を持たせて組み合わせたダイナマイトなエロボディとなっています(←参照 そのインパクトの余り、セリフまで変化(笑) 短編「オチてんのヨ!」より)。乳尻のストレートなエロさや存在感をかなり強調しており、場合によってはデザインがピーキーになり得るものの、そこを上手く回避してバランス良く見せる技量は実用性の強化と訴求層の拡大に大きく貢献する要素でしょう。強いて例を挙げれば、絵柄の性質がやや異なりますが、INAZUMA(佐藤ショウジ)先生あたりに近いスタイルという印象。
短編1作のみ絵柄の印象、特に描線のくっきり感が他とやや異なっていますが、その他の作品では絵柄は安定しており、エロさがかなり前面にでる表紙絵よりもよりキャッチーで現代的なアニメ/エロゲー絵柄となっています。快楽天系列のオサレ感は乏しいものの、その分、明確なキャッチーネスと絵柄とのバランスの良いエロティックさがよく目立っていると感じます。
【ヒロインの痴態の強力な陶酔感で濃厚さを出すエロ描写】
シナリオの明暗によって、割合ポジティブな雰囲気で元気よく進むパターンと背徳感を強調してねっとりと重い雰囲気を醸し出すパターンの両方が存在し、体感的なこってり感には幅があるものの、いずれにしても抜きツールとして十分な分量のエロ描写を保有しています。
ヒロインが攻める側からち○この快楽に負けて逆にメロメロにされちゃう攻防の変化や、集団凌辱的なものも含む複数人エッチ、コスプレHや寝取りエロ、搾乳プレイなどなど、エロシチュエーションやエロ展開に多彩さや工夫が認められるのも単行本単位として飽きを来させない魅力の一つ。
複数ラウンド制を徹底するエロ展開は、前戯パートをコンパクトにまとめてピストンに徹するパターンも少数あるものの、挿入前の描写にも十分な尺を設けることが多く、爆乳を活かしてのパイズリや唾液がたっぷりと潤滑された状態でのフェラなどによって男性キャラクターを射精に導き、顔射や口内射精を決めて抽送パートへと橋渡し。
この時点で男女共にエロスイッチは完全にオンに入っており、すっかり出来上がった表情のヒロインの誘うままに抽送をすれば、ガツガツとしたピストンを繰り出しており、ヒロイン側はすっかり蕩けまくった表情を曝け出し、おっぱいを中心として肉感ボディをゆさゆさと揺らし、上の口からはハートマーク付きの蕩けたエロ台詞を、下のお口からはたっぷりと淫蜜を放出していきます(←参照 乳揺れではじけるボタン! 短編「コスって大作戦」より)。瞳を潤ませ、頬を紅潮させてぐしゃぐしゃになる蕩け顔はなかなかに絶品で、アヘ顔の様な派手な表現を排しつつ、濃いエロさとヒロインの可愛らしさ・美しさを両立させる上で重要な美点の一つ。結合部見せ付け構図をかなり多用しつつも、“内臓”的な描写が絡む断面図や透過図の使用を極力抑えているのもこのエロさと絵の美しさのバランスを取る路線故でしょう。
結合部見せ付け構図の多用は、(雑誌掲載時に比べれば格段にマシとは言え)黒線複数本のキツイ修正の存在感を増してしまう意味で多少ネガティブな要因でもあるものの、パワフルで陶酔感溢れるエロ描写を連発させ、大ゴマ~1Pフルでの中出しアクメフィニッシュに至るまで多数の抜き所を配しつつ、ラストでグッとエロの盛り上がりが高まる構成に十分貢献しています。
初単行本をチェックしていなかったことをかなり後悔していますが、それぐらいエロは強力ですし、シナリオもエロの後方支援を的確に果たしているバランスの良い作りだなと感じます。
個人的には、年上美少女トリオとのHがたっぷり楽しめる中編「風紀のミダレ!」と、ブラックなラストのえげつなさとそれに伴うエロの破滅的な官能性が見事な短編「BLAKENEND」が特にお気に入りでございます。
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Re: 雑感
一閲覧者様
コメントありがとうございます。非表示コメントですが、返信希望とのことで返信致します。ただ、出来れば、レビュー本文と関係のあるコメントをして頂きたいと強く願います。
ユーザーの嗜好と特定のサブジャンルの流通量は鶏と卵の関係で、なかなかどちらが先行する要因とは言い難いのですが、同人等で凌辱エロがまだある程度強みがあることを考えれば、ある程度提供側での縮小傾向が主要因かなとは思います。
読者側の好みがラブエロ傾向に強いのは元々そうなのですが、出版不況で安全策を取る出版側はどうしてもマイナージャンルの供給量を絞らざるを得ないのは間違いないでしょう。
また、一時期の過剰に過激な凌辱行為の描写は、ある種の軍拡競争の結果なので、メジャー層に受け入れられる水準に回帰したとも言えるかもしれません。
ではでは~
コメントありがとうございます。非表示コメントですが、返信希望とのことで返信致します。ただ、出来れば、レビュー本文と関係のあるコメントをして頂きたいと強く願います。
ユーザーの嗜好と特定のサブジャンルの流通量は鶏と卵の関係で、なかなかどちらが先行する要因とは言い難いのですが、同人等で凌辱エロがまだある程度強みがあることを考えれば、ある程度提供側での縮小傾向が主要因かなとは思います。
読者側の好みがラブエロ傾向に強いのは元々そうなのですが、出版不況で安全策を取る出版側はどうしてもマイナージャンルの供給量を絞らざるを得ないのは間違いないでしょう。
また、一時期の過剰に過激な凌辱行為の描写は、ある種の軍拡競争の結果なので、メジャー層に受け入れられる水準に回帰したとも言えるかもしれません。
ではでは~
失礼しました
お返事有難うございます。
今にして思うと、雑記のそういう関連記事にコメントすべきでした。申し訳ありません。
今にして思うと、雑記のそういう関連記事にコメントすべきでした。申し訳ありません。
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