北河瑞樹『はじめてのせっくす』
Wolfpack Unleashedはとてもいいバンドなんですが、なんでこうも知名度が低いのでしょうか…。(まぁ国内盤出てないし)メロも良いし、ベイエリア・スラッシュに近い快活な勢いもあり、いいバンドですよ。
本日は、北河瑞樹先生の『はじめてのせっくす』(ヒット出版社)のへたレビューです。
作劇・作画共にまだまだ改善の余地が多くあると思いますが、キャッチーなキャラ付けをされたょぅじょと戯れたい貴兄にお勧めです。
収録作は全て短編で8作。話はつながっていませんが、短編「ねこなべ日和」と「いぬなべ日和」はケモノ耳の少女型愛玩動物が販売されている世界(←参照 能天気な人身(?)売買 短編「いぬなべ日和」より)という舞台設定が共通しています。1作当りのページ数は22〜28P(平均24P強)とページ数的には平均かそれ以上のボリュームながら読み応えはかなり乏しいというのが率直な感想です。
思いきりエロシーンに重心を置いている作品もあれば、エロシーンの比重が小さい作品もあってエロのボリューム感も平均〜やや平均以下という感じです。
シナリオの作風は結構幅広く、ちょっとシュール気味なお馬鹿コメディで押しまくるエロコメがあったり(←参照 オイオイ 短編「子悪魔カフェにようこそ!」より)、凌辱要素の強い作品(短編「委員長の本性」)があったり、恋しあう少年少女の初々しい純愛エッチを描く作品(短編「せつなくてかなしくて」)があったりします。ただ、どのような作風であっても話の展開は非常に安易であり、シナリオとしての魅力はあまり感じられませんでした。
少年少女が性交を介して素敵に結ばれる短編「せつなくてかなしくて」や「はじめてのせっくす」(後者はヒロインがAVを利用するアイディアが面白かったです)ではそのオーソドックスさがむしろ好ましいものの、ラブコメ・エロコメ系では勢いが空転してはいませんが純粋にコメディとして面白くないのが残念。
短編「委員長の本性」のシナリオに関しては、悪い意味で言うこと無しです。収録された各短編よりも、正直カバー下のおまけ4コマの方が面白いと思いますよ。
絵柄は少女漫画絵柄を基本とする濃い目の萌え系絵柄です。登場するヒロインは全て(推定)ローティーンであり、ぱっちりと大きく開く目や薄い胸などでロリっぽさは強調されていますが、いわゆるプニ系絵柄とは多少異なります。
キャラクターの頭身は割合高く、細く描かれる手足もあって、”スラリとした”というよりは”華奢な”という形容詞が似合う印象です(←参照 短編「sister sale」より)。現在の一般的なエロ漫画の絵柄からは外れた、好みが分かれそうなタイプの絵柄なので留意されたし。絵柄は全作品でほとんどブレが無く、表紙絵の判断でOKです。
これまた意外に、エロシーンのボリュームは(それが意図されている短編では)結構あります。ただ、その分エロへの導入がおざなりな印象もありますので情緒を大事にしたい人は回避推奨。
「可愛い少女とそれなりのページ数でニャンニャんすれば十分使える」というのは確かにその通りで、個人的にも美味しくご飯を頂きましたが、3冊目にしてはエロシーンの作画力・構成力はやや低め。
全体的に平板な印象が強い上に、体の動きの描写に乏しく、想起される動きが何かカクカクした感じになっています。短編「いけないリビドー」などでは、ぶっかけ描写にグッと来ましたが、その他短編での汁描写の甘さもちょっと頂けないです。これに付随して小さめのオミャンコに中出しを決めるフィニッシュシーンにおける射精の爽快感も乏しいです。
性器や舌などの局所描写もエロティックさに欠け、強いセールスポイントが無いのが率直な印象。
ただ、ケモノ耳少女をはじめ、ツンデレさんや従順なおどおど少女、お兄ちゃん大好き妹さん(←参照 短編「sister sale」より)など凡百ながらキャッチーなキャラ付けがあざといながらも非常によく、ここが今作品の生命線。(安直とはいえ)味付けのよさ故にヒロインの可愛らしさが高まっており、そんなアリス達が顔を紅潮させ積極的に性の快楽を味わうエロシーンの実用性を何とか底上げしています。
全くの余談ですが、(おそらく意図的に)ひらがな多め漢字少なめの台詞が個人的には読みにくかったので改善されると嬉しいです。
かように幅広い層に強くお勧めできる物件ではないのですが、「可愛い二次元美少女が登場すれば、別に細かいこと気にしなくても良い場合があるじゃないか!」と言い切れる方(僕含む)は購入を検討されたし。
実際、絵柄がツボにはまれば実用的には結構よいと思います。
コメント
コメントの投稿



