いーむす・アキ『とろけるあそび』
高橋ツトム先生の『爆音列島』第16巻(講談社)を読みました。今巻から“ネリカン”こと少年鑑別所編ですが、あんだけ色々ありながらちゃんと面会に来てくれるご両親ですなぁ・・・。吉沢が加勢に当てた手紙の最後に“生きていたら年少(注:少年院送致の意)で会おう”とありますが、吉沢にはむしろ“死”の香りがその狂気性に中に漂っていますなぁ。
さて本日は、いーむす・アキ先生の『とろけるあそび』(ワニマガジン社)のへたレビューです。なお、先生の前単行本『モノノケアクメ』(同社刊)のへたレビュー等もよろしければ併せてご参照下さい。
明暗様々な雰囲気の中で、はち切れんばかりにムチムチなエロボディの美女・美少女さん達との熱々セックスが密度高く詰まった1冊となっています。
収録作は、苦しい家計を支えるために弁当屋の女主人が自らの体を“おかず”として提供する姿を目撃し、娘達も家族のために春をひさぐ連作「おかず家族」「おかず少女」(←参照 こってり系のおかずですなぁ 連作前編「おかず家族」より)、および独立した短編・掌編12作。1話・作当りのページ数は5~24P(平均15P強)と幅はありつつ、平均するとボリュームは弱め。とは言え、これはフルカラー掌編・短編が3本も収録されている影響であり、個々のモノクロ作品では特にエロのボリューム感がしっかり形成されています。
【お馬鹿系からダーク&インモラル系まで趣向は様々】
裏表紙の帯に“豊満オカズがヨリドリミドリ❤お好みテイストみつけてね❤”という訴求文がありますが、これは今単行本の内容を的確に示しており、豊満ボディの美女とのエロをたぷうり提供することを共通させつつ、作劇の方向性は様々。
この作家さんがこれまでの単行本で得意とする“テイスト”は、お気楽感満載のラブコメ・エロコメスタイルであり、今単行本もどちらかと言えばそれらの作風を軸として明るい雰囲気に仕上がっているのは確かでしょう。
ロリっ子が魔法のステッキでオナニーすると、催淫フェロモンを振りまく三十路美人に大変身♪な短編「暴走マジックガール」などはその最たる例であり(←参照 見た目は三十路、中身は子供! 同短編より)、恋愛要素等も多少は絡ませつつも、細かいことは置いておいて勢いよくエロへと飛び込んでいく、いい意味での強引さが魅力。ただし、今回の単行本では『若奥様解放区』(同社刊)の収録作で見せていたような、背徳感やほの暗さを醸し出すような作品にも存在感があり、エロメインの構築はラブコメ系と共通させつつもシリアスさに伴う展開の緊張感や意外性があるのは○。
これらのちょっとダークな作品では、作品のラストに“仕掛け”が施されているケースがあり、登場人物達の“業”や哀しい“真意”などが明かされるため、ここでパッと作品の印象が変わることもあるのは面白いところ。
ヒロインとの甘いイチャラブ模様をたっぷり味わいたい諸氏には、今回は不向きな面もあり、むしろ雑食派の諸兄にとって明暗それぞれに面白みを感じられる1冊となっている印象です。
【ロリータフェイスな桃尻ヒロインズ】
各作品に登場するヒロイン陣の年齢層は幅広く、下はローティーン級のロリっ子から上は30代半ば程度の熟女までが登場。人数的には女子高生級~20代半ばのお姉さんといった層が主力と言えるでしょう。
とは言いながら、年齢層を問わずにキャラクターを童顔に描く作家さんであるため、熟女キャラも含めてロリっぽさがあり、そこに量感たっぷりなエロボディを組み合わせるという一種のギャップがキャラ造形上の魅力。
貧乳~爆乳まで幅広く取り揃えのバストも、モチモチとした質感でその存在をしっかり主張していますが、中心でヒクつくアナルを曝け出すビックサイズの桃尻のセックスアピールが強烈であり、太股等の下半身周りの重量感が際立っているのがボディデザインにおける特徴です(←参照 短編「サイレントプレイ」より)。その肢体造形だけならば、同様の手法を取る作家さんは業界に多数おられるわけですが、この作家さんの場合は女体の肌にこれでもかとトーンワークを施し、ややプラスティッキーな感さえある程ツヤツヤ感を強調する手法を武器としており、女体のエロさが特別に濃いことが特長。
この女体描写の“濃さ”はカラー作画で更に倍増する傾向にあり、ツヤツヤ&モチモチな肌色が乱舞するカラー掌編のただならぬこってり感は、無論好みは分かれるとは思いますが、一見の価値あり。その意味で、カラーページが多めな今単行本は嬉しいところです。
華漫掲載作の短編「フタリノカタチ」に関しては、雑誌のカラーに合わせてか少々セクシー感を増したタッチで印象が他の作品とちょっと異なりますが、精力的に作品を描かれている作品と言うこともあり、絵柄の安定感は強固。単行本通して、表紙絵と同クオリティな艶っぽさ全開の絵柄が楽しめます。
【ヒップを中心にモチモチな女体の存在感を活かしたエロ作画】
作品の方向性によらず、エロシーンへの導入はスムーズであり、濡れ場は十分な尺でご用意。ただし、複数の状況を一つの作品に投入することが多く、エロシーンの分割構成が所々で認められるのは多少勿体ない点。
とは言え、上述した様に柔らかくお肉をたっぷりまとったムチムチ&ツヤツヤボディの視覚的なボリューム感に由来するエロのこってり感は強力であり、ページ数の多寡にそれほど左右されることなく満腹感を生み出せるのは間違いなく、この作家さんらしい強みでしょう。
この女体の存在感を活かすため、男性の体の描写は、淫蜜溢れる秘所や胸の谷間に出し入れされる肉棒や、乳尻を掴んでその柔らかい肉に沈んでいく指先といった体パーツ以外はあまり描写しません。
涙と涎に濡れるすっかり蕩けた表情を曝け出しつつ、ムチムチボディを各種の液汁で濡らし、ハートマーク付きのエロ台詞を奏で、結合部から“ぬぷぬぷ”“にゅるにゅる”と粘っこい水音を生じさせるピストン描写がエロ展開上の核であるのは間違いなく、ボリューム感溢れる女体を快楽を以て征服する興奮を喚起(←参照 短編「イニシャルS」より)。女の子二人との3Pエッチや、羞恥プレイ、大人のオモチャを絡めたプレイやアナルセックス等、基本となるピストン運動に異なるエロシチュエーションやアイテムを絡めることで、単行本単位として飽きが来ない構成になっているのも、抜きツールとして有難い点。
前戯パートにおけるフェラやパイズリで顔面やバストへのぶっかけを描出しつつ、フィニッシュはヒロイン達のぷりぷりな肉穴に溢れだす程注ぎ込む様を大ゴマ~1Pフルでご提供。
作劇・作画共に、バランスの良さを重視するよりも強みで一点突破するタイプではあり、その分、濃さや強い能天気感についていけない方もおられるとは思いますが、そのスタイルに確たる自信を感じており、流石快楽天で主力を担うだけのことはあると思います。
個人的には、設定の馬鹿さ加減(誉めてます)にヤラれた短編「暴走マジックガール」と、若々しいママさんのお口とアナルをたっぷり賞味な短編「若奥様管理室」に愚息が大層お世話になりました。
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