岸里さとし『テカ☆ピタッ!』
水上蘭丸先生の新刊に興味があったのですが、サンプルを立ち読みして購入を断念。女装男子は好みのネタですが、未就学クラスの男児とかでウハウハできるレベルに僕はまだ達しておりません…。エロ漫画の世界は広大ですね、ホント。
本日は帯に書かれた「オシャレなエロマンガなんかじゃヌケない!男ってそうだろ?」という愉快痛快な訴求文にグッと来た岸里さとし先生の『テカ☆ピタッ!』(茜新社)のへたレビューです。
というか、同日に『YOUR DOG』を出している茜新社が言うに事欠いてその煽りか!と思いましたが(笑。
良くも悪くも帯の通り濃厚であり、変態チックな行為で存分に暴れ回る作風は個人的にはとても好印象でした。
収録作は、若い体を持て余す人妻がエロエロバニー衣装を着るアルバイト(←参照 どんなバイトだそれは 「奴隷バニー〜書斎にて〜」前編より)を始めたことから紆余曲折あってアナルで快感を貪るブタへと堕ちてゆく「奴隷バニー」シリーズ全4話、および短編6作となっています。1作当りのページ数は16〜20Pで、1作のぞいて全て16P作品。コミカル寄りの作風にギトギトの変態プレイ・奇抜なシチュエーションを絡める作品が多いので、16Pで十分お腹いっぱいです。
大体察していただけると思いますが、人によっては下品と感じる心配もある程、ヒロイン達が濃厚な変態プレイの快楽に狂乱しまくるシーンばかりです。
どんどん話がエスカレートしていきヒロインの人格が狂っていく「奴隷バニー」シリーズや、プライドの高い女性訪問販売員を札束で引っ叩いて体を開かせたり(←参照 短編「セールスレディー」より)と、「恋愛感情?何それ美味しいの?」と言わんばかりの作風には賛否が分かれる所でしょう。短編「お願い!(><)春花先生」は、「歪んでるけどこれはこれで素直な恋愛感情かなぁ」と思っていたらとんでもないオチだったのにはやられました。
シナリオ的な深みは絶無ではありますが、ちょいとコミカルな筋が濃厚エロを適度に緩和し、後腐れないカラッとした終わり方も作風によく合っていたと思います。
絵柄に関しては最近作と思しき短編「手コキ当番」(←参照 一番のお気に入り作品)ではかなりキャッチーさが増した印象がありますが、基本的には単行本を通してあまり変わっていないと思います。むっちりとした肢体と少々尖った印象のある表情が特徴です。しかし、絵の水準で大きく変化はないのですが、各作品内において絵柄自体がコマやシーン間でバラついている印象があります。作画が荒れているというわけでは決してないのですが、やや違和感を感じる人はいるかもしれません。
セックスアピール満載の女体と思い切ったプレイを勢いよく描けていると思います。あとがきでご自分の絵に納得されていない旨を書かれていますが、決してそんなことはないと個人的には思います(「空間として描く」という点では確かにと思う点もありますが、総じて十分高水準)。
クラスに手コキ当番という役職があり(水着と手袋は正装だそうです(笑))、ツンデレ風味のヒロインが色々頑張っちゃうという「手コキ当番」が上述の通りお気に入りですが、この設定でさえ収録作では割合マトモな方です。
「手コキ当番」でもそうですが、大半の作品で男性器を女性器に入れてズンパン×2という”普通の”セックスは行われず、挿入があるとしてもアナルセックスとなります。
臭いとか汁とかアナルとかはまだいい方で、ふたなりは勿論(短編「〜ふたり〜」)ムチムチを通り越しておデブなヒロインが登場のプランパー作品「熟れし恥ずかし・・・」(←参照)までマニアックな要素てんこ盛りです。苦手な人も多かろう要素が頻出しますので、度量の広い御仁にのみお勧めできる作品集ではあります。ページ数的に厳しかったし、描いていたら大半の読者はドン引きだった可能性が高いですが、個人的には「奴隷バニー」最終話におけるスカトロ噴水連続アクメ(自分で書いてて恥ずかしい)のシーンはちゃんと描いて終らせて欲しかったです。
乳尻のセックスアピールを全面に押し出し、エロシーンではとことん勢いよく変態行為が描かれますので内容的にも絵柄的にもとにかく濃厚です。
普通の性行為が描かれない分、嗜好が合わないと実用性は低くなると思われます。ただし、敢えて抜き的に便利なシーンを安易に絡めないのは、フェチや変態行為を描くということへの踏み込みの強さを表していると感じますので個人的にはむしろ高評価です。
「おしゃれなエロ漫画とかサブカル要素の強いエロ漫画とか(管理人はその手も大好きですが)では、決してたどり着けない境地があるんだ、コノヤロー」ということを力強く宣言する、下品で馬鹿で変態盛り沢山の素敵な作品集です。
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