いのまる『恥ずかし女』
始めて日の浅いブログなもので、大好きな作家様の新刊をレビューさせてもらう際に、既刊のレビューをしておけば絶対より深くより分かり易いレビューが書けるだろうにと落ち込むことはあります。今回に関しても時間がある時に既刊をレビューしておきたかったです。こんなだから僕はいつまでたっても三流レビュアーなんでしょう。
本日は、いのまる先生の2冊目『恥ずかし女』(ティーアイネット)のへたレビューです。2007年屈指の名作短編「小夜ノ事」が収録されている前単行本(初単行本)の『Indecent』(ティーアイネット)は管理人の宝物の一つです。
TI系らしい攻撃的なエロシーンを高水準の質・量できっちりまとめることに加え、リアルを失わない心情描写が登場人物のキャラクターを魅力的に立ち上がらせる作画・作劇の絶妙なバランス感覚が魅力的な1作です。
収録作は、前単行本にも登場した絵里子先生(←参照 シリーズ第1話「絵里子先生のお仕事」より)とエロ男子生徒で彼氏の周平君のラブ&エッチな日常から一転して絵里子先生の受難を描く「絵里子先生」シリーズ全4話、および短編3作。1話・作当りのページ数は26〜30P(平均27P強)としっかりとしたボリュームがあります。前作以上にエロシーンに重きを置く構成ながら小気味良いシナリオは健在であり、読んで面白く抜いて嬉しいエロ漫画という印象です。
時系列的には、周平君の受験終了後であった短編「いとしの絵里子さん」(前単行本『Indecent』に収録)以前の話と思われる中編「絵里子先生」シリーズは、絵里子さんが漫画チックな記憶喪失に見舞われる第2話中盤までハッピー&コミカルな雰囲気を持っています。
しかし、第2話中盤で、記憶喪失をいいことに周平君とは別の男性に“自分の妻”だと言い包められてしまった以降は、その男性による身勝手な性的調教に不安を覚えながら言いなりになるしかない絵里子先生の受難を結構ダークに描きます。
元々、陵辱系や脅迫系の作品も描ける先生なのでこの辺りの後ろ暗い淫靡さの描出は大変上手く、かつ夫であると信じ込まされた男性の非道な行いへの疑念が一気に爆発し(←参照 シリーズ第4話「絵里子先生の帰還」より)、さらに返ってこない返事に絶望して全てを投げ出してしまいそうになる絵里子先生の沈んでいく心理描写も実に巧いと思います。とは言え、決して単なる男性側の快楽優先なダーク系に作品の幅を狭めないのがいのまる先生の大きな魅力。このシリーズ作においても、絶望の淵に佇むヒロインを颯爽と登場した想い人の周平君が全てを引き受けて軽やかに救出する大逆転のラスト4Pの爽快さ・力強さが本シリーズ作の魅力を抜群のものにしています。
その他の短編においても共通しているのですが、性の享楽をエロシーンにおいて存分に魅せ付けながらもそれにヒロインが支配されてしまうことは無く、いわばその人格・生の感情を決して否定されることの無い芯の強さがあるヒロイン達は大変魅力的です。
地に足の付いた恋愛ドラマとしての心地よさは前単行本の収録作「小夜ノ事」「束縛の館」がずば抜けているため、今単行本では恋心の力強さはやや弱くなっている感は正直あります。ただ、「確固とした生への意志を持つヒロインの心を最終的に開くのは性の快楽ではなく真っ直ぐな恋心」というシナリオの底に流れるテーマは決して変化していないように感じます。
なお、前単行本「風紀の娘」のような強気娘さんのコミカル短編「みんなの部長」といった作品もありますので、全体的にシリアスさや重厚さが過剰ということは無く、気持ちの良いテンポで読める作品であることは間違いありません。
登場するヒロインさん達は年齢的にはハイティーン〜20代半ば(推定)であり、男性に対して年齢または立場が上の年上系キャラで固定されています。
目つきの鋭い強気ヒロイン(←参照 今単行本では最愛のヒロイン 短編「モンキーホラーショー」より)を描くのがお得意な先生ですが、今単行本では美女の鋭い眼光の表現は減少しており、やや穏やかな表情が増えた感があります。それでも、部員連中を叱咤する我侭な漫研部長さん(短編「みんなの部長」)や釣り目がキュート&クールな剣道少女(短編「モンキーホラーショー」)など嫌味にならない程度のプライドを持った強気娘さんはちゃんと揃っています。
そんなヒロインズが導入シーンでの理性と矜持をかなぐり捨てて一時の享楽に溺れるシーンは相変わらず高い作画能力と安定したエロシーンの展開力を以て描かれています。
純粋に互いを想いあっての純愛エッチこそないものの、「絵里子先生」シリーズにおける、いじわるな彼氏君による羞恥系プレイや卑劣な男性によるコスプレH・露出プレイ、短編「みんなの部長」のリビドーが暴走しての集団レイープなどアブノーマル系のシチュエーションを頻繁に絡めます。集団による陵辱行為も多めな印象。
全ヒロインが標準装備の特大ロケットおっぱい(←参照 シリーズ第1話「絵里子先生のお仕事」より)は十分な分量を割かれた前戯シーンにおいて揉まれたり挟んだりと大活躍な上、抽挿シーンでもダイナミックに弾んで読み手の目を楽しませます。肌の質感描写では劣るものの、その双球を魅せるためのコマでのおっぱい力(新語)は柔らかさと重さの見事なハーモニーを奏でる点で、管理人の大好きなヤスイリオスケ先生に匹敵する程だなと感じます。時々アップで見せてくる安産形なお尻も○。十分なページ数があることもあってエロシーンは長尺であり、挿入に至るまでの愛撫、口淫、紅葉合わせといった各種描写もエロチック。ただ、前戯にてあまり射精せず、概ね1回戦仕様なのは個人的には残念です。
各コマの煽情性も十分高いながらコマ展開の滑らさも良く、小ゴマと大ゴマを適度に織り交ぜながら勢い良く進行して1Pフルに使ったフィニッシュシーンに駆け込んでいきます。
アングルや体位の変化を難なくこなす作画の安定性とコマぶち抜きを多用する大胆さを兼ね備えており、既に一線級の実力を見せ付けた前単行本から余計な粗が取れてより魅力的になった様に思います。
TI系らしいリアル路線の局所描写の水準は高く消しも無いに等しいです。ただ、結合部をなるべくコマ内に入れようとする努力をしているように見えますが、性器ドアップなどで視界の中心に持ってくるタイプではありません。
メイド服を着つつ写真を撮影される時の引き攣った笑顔がチャーミングだったヒロインさんの短編「みんなの部長」、目付き悪い女の子属性を持つ管理人垂涎な女剣士さんが登場の短編「モンキーホラーショー」、弟君の卑怯な悪戯を物ともしないヒロインのエネルギッシュな性欲が逞しい短編「窓の中」、そしてヒロインをお姫様抱っこして駆け出す周平君がカッコよ過ぎた「絵里子先生」シリーズと全部大好きです。
欲を言えば、今の作画水準で作劇面で1冊目のカラーを濃くして頂ければより嬉しいです。
何はともあれ、後書きにて“そう遠くないうちに出したい”とおっしゃっている3冊目が今から大変楽しみです。
エレクトさわる『淫術の館』
ふと思い立って昼休みに天一のこってりラーメンを食べに行きました。基本的に味や脂の濃いラーメンよりも魚介出汁系のあっさりラーメンが好みなのですが、天一は別腹(?)です。あの麻薬的な味は時々無性に食べたくなるのです。個人的に小ライスを付けるのがデフォ。
というわけで、本日は正に麻薬的な味わいを示すエレクトさわる先生の2冊目『淫術の館』(キルタイムコミュニケーション)のへたレビューです。楽しみにしていた甲斐がありました。
爆乳クラスの美少女・美女さん達が大量の触手orチ○コとこれまた大量の白濁液の海に溺れるカオティック&ハードコアなエロ漫画を存分にお楽しみ下さい。
収録作は、エルフのメイドさんがご主人さまに言い付けられて向かった先は男を喰らい女を性の享楽の虜にする異形が住む館という中編「淫術の館」が外伝を含んで全5話(←参照 第2話「Return Of Nightmare」より)、および短編4作。1話・作当りのページ数は16〜22P(平均18P強)と多い方とは言えないながら、とにかくエロシーンの表現とプレイ内容の過剰なまでの濃さがあるため、読後の満腹感は大変良好だと言えるでしょう。
茜新社様から出た前作(初単行本)の『まぞ・ちち』も大のお気に入りですが、ファンタジーエロに強みを発揮するキルタイム様で描かれた今単行本中の各作品はエレさわ先生のご嗜好がより濃く反映されて、前作以上に活き活きしている感があります。
作品中では精液は“黄ばんでドロドロのぷりぷりザーメン”(原文ママ)以外は認めないと言わんばかりの特濃白濁液であり、大量に放出されるそれがヒロイン達の両穴を、胸を、そして特に美しいその顔を真っ白に埋め尽くす様(←参照 短編「銀河特警キャッツブレイド」より)はえれサワ先生のお家芸であり、今単行本では全作品でその濃ゆい描写をたっぷり拝めます。エルフ娘さんとか獣耳の女剣士とか淫魔さんとか、はたまた触手を大量に備える異形の化け物が登場したりするファンタジー系エロ漫画のみで構成されており、一応ホモ・サピエンス同士のセックスを描いている茜新社様のシグマ掲載作とは完全に芸風を使い分けている感はあります。
作風的にも、キュートなロリロリ獣耳ちゃんがミルクを買いに行くおつかいにでかけて別のミルク(お察し下さい)をたっぷり頂いちゃうコミカル系の短編「はじめてのおつかい」を除き、導入パートでのちょっとしたコミカルさがあってもラストは人知を超えた快楽に理性を失ったヒロインさんを据えるインモラル&ダーク系で縛ってあり、ここもシグマ掲載作とはちょっと異なる所。
中編「淫術の館」では人物設定などが、巻末に載せられた作品解説を読まないと分かりにくいなど、シナリオ面での不備・不足が無いわけではないのですが、さほど気にする必要はないでしょう。
シナリオによるエロの魅力向上もエロ漫画にはとても大切ですが、今単行本について言うならば、もしも「シナリオの咀嚼のためにエロシーンを1P削ってもいいの?」と聞かれたら管理人は断固NO!と言うことでしょう。
上述の通りに全作ファンタジー系作品であり、短編「ツバキ淫乳忍法帳」のくのいちさんを除いて獣人さんだったりエルフさんだったりする人外娘さん達。
乳輪大きめの爆乳とこれまた特大サイズのお尻を備えるむっちむちバディの美少女さんが中心ですが、時々ロリっ娘さんも絡めてくれるのが好対照になってよいアクセント。まぁ、上述の短編「はじめてのおつかい」のロリーな犬耳娘クゥちゃんですら冷静になって考えれば巨乳クラスですけど。
エロ作画の技量が問われる乱交系・触手乱舞系(新語)をきっちりこなす画力はエロシーンで燦然と輝いていますが、戦闘美少女モノでは結構重要なバトルシーン(←参照 中編「淫術の館」第5話「Endless Fears」より)や、「淫術の館」第1話の内容に期待を持たせる静かな導入シーンなど脇を固めるパートでの丁寧な作画も非常に好印象です。前単行本ではかなり古めのフリーキーな絵柄がそれなりの本数混じっていましたが、今単行本はほとんど近作の絵柄で占められており、表紙買いしても特に問題ないでしょう。最古作こそ、表情や下半身回りのボリュームに以前の絵柄の残り香を感じますが、ボディデザインのバランスは現在の絵柄に近いので個人的にはさほど違いが気にはなりません。
エロシーンに関しては、ファンタジーエロにカオティックな魅力を求めているならば、大変満足できる質と量を誇ります。
エロシーンの各コマは、セックスアピール全開の肢体とそれをぐるりと取り囲む触手or特大チ○コ、大変テンションの高い卑語・猥語てんこ盛りのエロ台詞、そしてお約束の大量液汁で埋め尽くされています。乱交系でも男性の体をほとんど映し出さず、あくまでヒロインの痴態を見せるんだという方向性ははっきりしています。
手書きの文字と写植の文字が入り乱れる台詞の表現方法も(←参照 中編「淫術の館」第1話より)侵食する狂気とそれに抵抗する理性のせめぎ合いを演出するかのようでばっちりシーンにハマっています。時々挿入される半狂乱のアへ顔も含め白濁液の質・量を中心とするエロの修飾表現の非常な過剰性は、結構読み手を選ぶ感はありますが、一回受け付けてしまうとこれが天一のラーメンの如き常習性を発生させるのが恐ろしいところ。
搾乳プレイやクリの巨大化による疑似フタナリ生成、がっつり使い込んでいやらしくめくれた陰唇など、ご嗜好によってはマイナス要素になる表現・プレイがあることにも一応注意されたし。
まぁ、何が言いたいかと申しますと、管理人には滅茶苦茶使える物件であったということです。
このタイプのアブノーマルファンタジーエロ漫画では下半期ではしいなかずき先生がダントツかなぁと思っていたのですが、ここにきて超有力な対抗馬が出てきた感じです。
個人的には中編作全話と短編「ツバキ淫乳忍法帳」が特にお気に入り。キルタイム系の濃さを愛する貴兄はマストバイな1作ですよ!
草津てるにょ『ペットライフ』
もりしげ先生レビューを何とか形に出来たものの、未レビューの新刊達と司書房ありがとう企画の候補作達が溜まる一方で嬉しいやらシンドイやらです。本日の作品も評が延び延びになってしまいました。もっとサラリとレビューが書けるようになりたいなぁ(思うだけ
さて本日は、ちと遅延レビューな草津てるにょ先生の『ペットライフ』(コアマガジン)のへたレビューです。この方も亡き司書房の看板を支えていた作家様の一人ですね。
最後まで心の貞操を守らんとする大人な女性達を快楽を以て陥落させる痛快な寝取り系作品集です。
収録作は、コアマガでの前作の傾向を引き継いだ(草津先生としては)珍しいハイティーン美少女をその想い人からエロ男子が強引に寝取る中編「テンゴロ」シリーズ全3話(←参照 シリーズ第1話「テンニョノハゴロモ」より)、EDに悩む男子高校生の奇妙な相談に乗るうちに心と体を絡め取られる人妻を描く「チヨリコキモノ」前後編、熟れた肢体に未だ燻ぶる淫欲を痴漢されることで満たしていた未亡人をその息子の友人が陥落させる「ある日の帰り道」前後編、および表題作を含む短編2作。1作・話当りのページ数は全て20Pと標準的ですが、2〜3話構成の作品が中心のため、話にある程度タメがあるのは嬉しい所です。勿論エロシーンも十分量。
冒頭作こそ、女子高生さんを仲のいい男子から奪い去る過程をコミカルささえ感じるほど割合軽めに描いていますが、恋愛感情や家族・夫婦の絆、貞操観念といった精神的支柱を男性側が与える性の快楽によって突き崩して行くシナリオは他の作品と共通しています。
特に連作「チヨリコキモノ」「ある日の帰り道」は読み手の征服欲を満たす人妻陥落モノとして白眉の出来であり、流石このジャンルを長く描き続けたベテランだけあって納得の仕事ぶりを魅せ付けます。
娘と交際している男の子に向かっての「私に逃げないで」という発言(←参照 連作「チヨリコキモノ」後編より)や未成年である男子生徒に対する「(私と息子のいる)家では煙草を吸わないで」という発言(連作「ある日の帰り道」)によって表現される、保護者・年長者としての矜持を頑なに守ろうとする姿勢、その精神的砦と現実に体を蝕む若い性による圧倒的な快楽とに揺れ動く心情描写、および彼女たちを言わば“奪われる”立場にある家族の描出といった、背徳感の盛り上げに必要な要素をしっかりと盛り込む老練な手腕は流石の一言。そういった段階を踏ませることによって迎える、もはやその年齢を感じさせない惚けた表情とハートマーク付きの嬌声が彩るエロシーンの陶酔感は極上のものがあります。
端的に言ってしまうと、緩やかな精神的つながりを若い男のアグレッシブな性欲がごり押し気味に破り去るごく平凡な展開であり、ストーリーラインに捻った所はあまり見い出せないのですが、読書中にシナリオの安直さを感じさせない安定感と魅力があるのは間違いないと感じます。
短編2作は中編作3本に比べてダーク成分は控えめであり、コミカルな作風ですが、短編「ペットライフ」で果たしてどちらがどちらの“ペット”なのだろう?と読者の首を捻らせるオチのセンスはなかなかのもの。
全般的に言って、話の安定感や醸し出す背徳感はしっかりしつつも、既存の人間関係の崩壊による陰惨な印象はさほど強くなく、最終的な読後感もそこまで悪くはないでしょう。それよりもむしろ征服欲の充足による黒い満足感が強い印象です。
冒頭中編作のハイティーン美少女こそ、若さゆえのハリがある巨乳としっかりとした骨格に適度にお肉がついたボディが眩しいですが、大半の作品に登場する20代半ば〜30代後半クラスの人妻・未亡人のよい意味で年季を感じさせる肢体は実に秀逸。
垂れが始まりつつあるビックサイズおっぱい(←参照 「チヨリコキモノ」前編より)、お肉が余りつつある下腹周辺、十分過ぎるマッスを誇るお尻と、あと一歩で性的魅力が崩壊へと向かう危ういバランスを窺わせる極上の完熟ボディはねっとりとした色香を漂わせて、人妻・未亡人系好きな同志諸兄には素晴らしい御馳走になること請け合いです。セーターやパジャマ、地味なフレームの眼鏡や下着類など、ある意味年相応の野暮ったい衣装をメインとしつつ、男の子に求められることを無意識に望んでいたことを暗示するような派手な下着を絡めたりと、引きと押しを心得た味付けも実に心憎いです。
そして、パンツを取り去り、肉付きの良い太ももを押し開いたその中央に広がる深い黒色の茂みと淫蜜を蓄える妖しげな花弁にて読者の理性にトドメを指すキャラデザには個人的にはほぼ文句なしという感想です。
正直何も心配してませんでしたが、期待に違わぬ優良抜き物件であり、非常に美味しく夜のご飯を頂きました。ありがたいことです。
シナリオ構成のタメもよかったですが、エロシーンにおいても、男女互いへの前戯を紙面から漏れ出てくるような熱っぽさでじっくりと描くことで存分に助走をつけ、一気に努張を挿し入れるシーンを断面図・透過図の効果的な添加で脇を固めた大ゴマで力強くぶつけてくる構成の巧さをしっかりと示します。
エロシーンのコマ展開も時にテンポよく、時にどっしりと見せる、よい意味で教科書的な技巧を以て描いており、各シーンの流れをスムーズに見せるのは実用的読書的に◎。
そして、上述のエロ展開でもヒロイン側の精神的な抵抗を表現するシナリオでも、じっくりとテンションを抑えていたからこそ、それこそエロシーンとシナリオの終盤において、ヒロイン達が完全に堕ちた台詞と表情を示すコマ(←参照 「ある日の帰り道」後編より)の爆発的なエロスにしっかりと結びついているのが素晴らしいです。乳尻関係も大きな魅力ですが、性の快楽に溺れる美女・美少女のエロティックな表情が一番抜けます。衣装関係は競泳水着を入れてバリエーションを設けたりしていますが、メインは裸と裸のガチンコ勝負。というか、ジャンル的にあまりコスプレ要素は必要ないかもしれません。
ただし、後書きでお好きだと書かれている様に、下着(特にパンティ)を付けたままずらして挿入&ズンパンというケースはちょこちょこあります。管理人も大好きですとも、えぇ。
ただ、同じく後書きでお好きだと書かれているパンストは途中で脱いでしまっている場合もあり、それじゃ駄目だろと思ったり思わなかったり。まぁ瑣末なことです。
ストーリーの都合上必要なので途中まで外出し・ゴム付きも混ぜますが、オーラスのエッチでは禁断の生中出しがメインなのも作品の流れにそっていて大いに納得できるのは高評価です。
シナリオラインとエロシーンに齟齬がほとんど無く、アダルトな背徳感を終始に追わせる極上の人妻・未亡人寝取りモノです。
司書房から舞台を変えてしまいましたが、コアマガジン様でもこのジャンルの追求を是非続けて頂きたいものです。お勧め!
もりしげ先生の初期作品に関しての一考察

今更ですが、僕はエロ漫画が滅茶苦茶大好きで、それ故へたれなレビューを書き連ねているわけです。勿論レビューを書かせて貰うことも含めて楽しんでいるわけですが、レビューを書く時には様々な意味で自分の内側とも向かい合う必要があると考えています。今回の作品群を読みつつ、足りない頭を色々と捻くり回したのもしんどかったですが、何より自分自身の黒い欲望と向かい合うのが一番大変でした。
というわけで、今回は普段とちょっと趣向を変えまして、もしりげ先生がエロ漫画家であった初期の3作『子供の森』『子供の森・完結編』(共にオークラ出版刊)、および『蹂躙』(桜桃書房刊)のざっくりとしたレビューです。まるで修飾する気が感じられない純粋な悪意が剥き出しの刃のようにギラついている作品集です。
このレビューも含めて、読まれることで不快感を覚える方もいると思いますので、ご注意ください。
最初期の作品を含む『子供の森』などでよくあるタイプのラブコメ作品(短編「見せてあげるよ!」など)もありますが、あまりに有名な未完の怪作「学校占領」シリーズ(←参照 『蹂躙』収録作「学校占領」第1話より)を始めとして、幼女・少女を対象とした苛烈な鬼畜凌辱劇がほとんどです。表現としての過激性ではもりしげ先生よりも上の作家様は結構いらっしゃるわけですが、もりしげ先生の作品群が示す淡々とした暴力性は凄まじいものがあり、読んでいて吐き気を催すような嫌悪感や怒りを覚える方もいると思います。
物語の最後まで少女に悪意と身勝手な欲望を叩き付け続ける後味の悪いラストか、冗談めかしたギャグ落ちを持ってきて読者の感情を逆なでするラストのどちらかであり、読者の抱いた悪感情を癒してくれる要素は皆無に近い感がります。
本作を含め、少女性愛の暴力性や非倫理性を読者に突き付ける作品というのは、真剣に読むのがなかなか辛いものです。
しかし、その苦い苦いテーマを作品に昇華させるため、多くのエロ漫画家さんが独特の作風・作劇のスタイルを磨いてきました。
町田ひらく先生の少女への深い尊敬の念と現実の堅牢さと汚れを纏わされる成人男性を描き出す静謐な作劇、山本雲居先生の独特のシステムに駆動される凌辱劇をブラックユーモアを絡めて描く作風、冴樹高雄先生の中途半端に汚れているのがむしろ現実的な凌辱者と意外なほど深い少女への愛を紡ぐスタイル、あわじひめじ先生の皮肉に満ちたシナリオと練りに練った設定が築き上げる攻撃的なスタイルなどなど、それぞれが魅力的であり作品としての完成度を高めています。
ところが、もりしげ先生には一つの作品として整合性を整えたりテーマ性を設けようとする意図が、平均的にかなり短いページ数もあってあまり感じとれません。決してプロットが破綻しているわけではなく、シナリオラインも練られている作品も多いのですが、何かぽっかりとした空白が作中を覆っているように感じるのです。
明らかに非常識な倫理観を持ち、凌辱に臨んで不快な笑みを浮かべる男性達が(←参照 『子供の森』収録作 短編「ヲカエリ」より)、何の罪もない、か弱い少女達の心身を蹂躙する様を激しく一太刀浴びせるように読者に叩きつけて、劇終へとばっさりと導く構成の攻撃性は大変なものです。僕程度が生意気を言って申し訳ないのだが、『子供の森・完結編』に収録されている評論家・柳下毅一郎氏の「作中の男性に性的欲求を見出せない」という意の評に完全に賛成することは出来ません。
勿論、例えばオイスター先生の一部の作品がその代表例だと思うのですが、凌辱者が性的欲求を皆無なのに苛烈な凌辱を行う様は非常に禍々しく、狂気性をまざまざと見せつけます。
ただ、僕は『子供の森』に収録された短編「もりしげの唄」の一コマ(←参照 “みんな”とは読者)で変に確信してしまったのですが、おそらく作中の男性は性的欲求を持っていないのではなく、その欲求とその発露である性行為を我々に魅力的に見せる気などないのだという挑発的な存在として表現されているように感じます。その現実離れした存在として描かれる男性陣は、非常にピュアな“悪”です。そして、それはもりしげ先生自身の凶悪な欲望を委ねられているように感じられるのです。
作品について、もりしげ先生自身が「僕がいかにギクシャクしながら生きてきたかの証明」と述べられているように、凶暴な成人男性達が弱弱しい少女を徹底的に嬲る惨禍は、まるで抑えきれない“負”の感情が心中に同居する“正”の感情を無惨に駆逐する様を示すかのように僕の目には映ります。
おそらく暗黙の内に認めてしまっている自分自身の良心・美徳のあまりの弱さ、人の心の脆さ(←参照 『子供の森・完結編』収録作 「GR2」より)を暗示するものとしての凌辱劇であるため、ドス黒い欲望と絶望の沼底に少女達が飲み込まれていく様子はとてつもなく哀しいものがあります。そして、上述の作品を支配する寂寞たる空白感は、それ故に読者の意識を呼び込み、読んでいる過酷なシーンが我々自身によって駆動されているかのような不快感を呼び起します。
それは読者各自で深く静かに己を見つめ返す機会を与える端緒でもあるのですが、作者の葛藤をそのまま持ち込みかつそれを悪びれもしないかのような挑発性は、これまた剥き出しの反発か賛美かを要求してくる皮肉さが感じられます。
この攻撃性・挑発性を生み出したであろうもりしげ先生の精神的葛藤が如何なるものであったかは僕には分かりませんが、それが分からない故にこの作品群は読み手の感情を良くも悪くも沸騰させる“触媒”なのではないかと思うのです。
抜き的には『子供の森・完結編』が絵の水準が最も高く、エロシーンへの踏み込みが強めなので最善ですが(個人的には同単行本収録の「犬運動会」のシニカルさが大好き)、上述のどす黒さを理性を保って受け止め咀嚼できる(またはする意志のある)方のみ実用的読書を楽しめるでしょう。
少女の悲嘆と絶望に暮れる表情(←参照 『子供の森』収録作 短編「もりしげ節」より)に精神的に耐えられるかというのが抜き的に使えるかの分かれ道ですが、おそらく大抵の方は難しいと思います。エロを魅せようという意図もあまり感じられない上に量もあまりありません。『こいこい7』(秋田書店)の終盤を読む限り、もりしげ先生の“悪感情”が今でもたまに暴走してしまうのかなぁとか思ってしまうのですが、その辺りは僕の守備範囲ではないので書きませんというか書けません。
どの作品も手放しで誉めることは決して出来ないのですが、その作者自身の血がこびり付いている抜き身の刀の如き凶悪な攻撃性は間違いなく稀有なものです。
何を以てお勧めするのか、そもそもお勧めするべき作品なのか、何回読み返しても判然としないのですが、そこも含めて作品と、出来るならば自分自身とを顧みて欲しいなと思います。おそらくこの作品への侮蔑の山はある意味この作品の勲章なのでしょうが、決して罵倒されるだけの作品でないと書き添えておきます。
もうですね、ササナミさんに「僕(もりしげ作品の)レビュー書きますよ」と大した能力もないくせに放言してしまい、その後延々読み返しては書けない書けないと頭を抱えていたのですが、一応自分の考えをまとめられてちょっと肩の荷がおりました。というか、『子供の森』中の一文も含めてレビュアー泣かせな作品群でしたなぁ。
というわけで、このへたレビューは背中を押してくれたササナミさんに特に感謝を込めて捧げさせて頂きたい。
勿論、この文章的な意味でもしんどいレビューを最後まで読んでくれた読者諸氏にも、いつも以上の感謝を表します。
子門竜士郎『スカートの中の欲望』
日曜は久々にゆっくりと出来る日だったので酒を飲みつつ溜めていたクラナドアフターストーリーをここ3話分一気に観ました。第3話の芽衣ちゃんのお兄ちゃん云々のシーンは身悶えしながら5回くらい見直しましたが、何か?
さて本日は、子門竜士郎先生の初単行本(注)『スカートの中の欲望』(富士美出版)のへたレビューです。子門先生が今月のペンクラ山賊版で僕の大好きな尾野けぬじ先生(原作)と組んで作品を発表されていて吃驚しました。
恋のトキメキ空間の演出にはやや不足もありますが、柔らか巨乳を標準装備の美少女達と繰り広げるエロシーンがとっても魅力的な作品集です。
収録作は、無口でクール優等生な女生徒(←参照 「彼女のまなびや」第1話より)と罪悪感を抱きながら彼女と交わる男性塾講師、二人の関係を憎々しく思う女生徒の双子の妹の関係を描く中編「彼女のまなびや」全3話+描き下ろしのその後掌編(6P)、女装が心の慰めの名家の少年当主とメイドとして送り込まれた伯爵の娘、および屋敷のメイド長のほんわか三角関係を描く「リオのメイド日記」全3話、これまた男性教師と女生徒二人の能天気三角関係がメインな「名門痴女学園」シリーズ全3作、および短編1作。富士美出版様ではいつものことですが、1作・話当りのページ数は全て16Pであまりボリューム感はありません。エロシーンの分量はしっかり確保している感はありますが、このページ数の少なさが後述の作劇面での物足りなさにつながっている感はあります。
作風に関しては、コメディによる修飾で誤魔化すことをほとんどしない、雰囲気のあるラブストーリーがメイン。ヒロイン達が自分自身の幸福を目指して奮闘する様そのものはとってもラブリーで活き活きとしています。
とは言え、ストーリー構成に関してはかなり難があり、興味深い設定やおそらく結構練られているであろうプロットを活かし切れていない感はちょっと強くはあります。
自身も受験期に女性塾教師との性的関係に溺れ受験に失敗した男性講師(←参照 「彼女のまなびや」第3話より)が、その過ちを自身の生徒にも与えてしまうことへの躊躇いと女生徒の想いを受け止めたいという思いとの板挟みになる筋書きの中編「彼女のまなびや」は非常に面白い舞台設定と男性講師、女生徒、その妹の三者三様の思惑の複雑な交差という魅力的な人物関係を持っています。しかしながら、16P×3話という中編の構成において、この入り組んだ感情のぶつかり合いを解きほぐして一つのドラマに昇華させるにはページ数と展開力が不足している感があります。最終話にて、重い葛藤の末に暴走をしてしまう男性講師の行為はやや説得力に欠けており、ラストに関しても「むしろその後どうなるかが見たいのだ」と思ってしまう締め方の弱さを個人的には感じてしまいます。
この傾向は他の中編2作と短編「ぴあの姫」でも共通しており、おそらく子門先生がしっかりと考えておられるだろう舞台背景や人物間の感情のやり取りが説明不足の故にうまく伝わらず、シナリオ展開に悪い意味でやや唐突な印象を付加してしまっている感はあります。
ただ、中編「リオのメイド日記」、「名門痴女学園」シリーズ、短編「クールじゃいられないっ」などはシリアス要素の少ない、楽しいラブコメですので、快活でかつほんわかした空気がシナリオの整合性をあまり気にさせてくれないのは確かです。
設定の盛り込みとシナリオ展開が向上すればヒロインがもっともっと輝いてくるとは思いますが、上記の作品群では幸せそうなラブラブ雰囲気はちゃんと出ていると思いますよ。
後書きにて参考にしている漫画家の一人としてMARUTA先生を挙げていますが、成程、スタンダードなエロ漫画絵柄に独特の暗さ・重さを纏わせて陰と陽の生命感を感じさせる絵柄は確かに影響を感じさせます。
ただし、適度に荒い線の不安定感がユニークな魅力を形成するMARUTA先生の画風に対し、描線の安定感はむしろ子門先生の方が強く、より多くの方に受けいられる絵柄だと個人的には感じます。むしろこっちの方が僕は好きかもしれません。
作画が抜けているコマがほとんど無く、丁寧に描き込んでいる印象があるのも好印象。
そんな絵柄で描かれるヒロイン達はハイティーン美少女を中心として数名の女性教師で脇を固める、これまた幅広い層に魅力な布陣。
全ヒロイン、どうにも布地面積の少ない衣装を適度にふっくらとした肢体に纏っており(←参照 何というけしからん服! 短編「ぴあの姫」より)、その服から転び出るボリュームたっぷりのおっぱいとおしりは非常に強力なセックスアピールになっています。その柔らかそうな尻肉や双球に指やチ○コが食い込んでいく様は(性的な意味で)大変美味しいと感じます。
エロシーンはシナリオからの導入にやや難があってドラマ内での役割をあまり担えていない感はありますが、質・量ともに十分な水準にあります。
短編作は1on1なエッチですが、特に中編作は3P(男1対女2)が中心であり(←参照 シリーズ第1話「名門痴女幼稚園だよっ」より)、「彼女のまなびや」のレズシーンも含め健康的な色香に溢れる美少女達の肢体がページを埋める様は非常に華やかです。作家様の技量によってはページ構成や構図が甘くなる複数人プレイを安定感のあるコマ展開・構図でしっかりと見せ、乳・尻・太もも&結合部を満遍なく配置する各ページは抜き的には大変効果的。
逆を言えば、ヒロイン達の柔らかボディに男性は覆い隠されており、逞しく描かれる男性器意外にさしたる活躍はありませんが、野郎は別にどうでも・・と思う方と男女双方の体のぶつかり合いが見たいという方で評価が割れるかもしれません。
あまり過剰なリアル感や淫靡さはないですが、局所描写もしっかりしています。断面図・透過図の質も低くないですが、これらはむしろ無い方が魅力的に見えるような絵柄・エロ展開かなと個人的には思います。
フィニッシュは基本中出しですが、膣外へと噴出する白濁液の質感がちょっと水っぽく、エロの表現としては弱めかなとは思います。
とまぁ、初単行本らしい硬さというか不足感はあるのですが、抜き物件としてはしっかりまとめている印象があり、個人的には絵柄が好きなこともあって決して評価は低くありません。
出来ることならば、次の単行本ではページ数的にもう少し余裕のある構成でストーリーをじっくり描いて頂ければ間違いなくデフォルト買いの作家様になることでしょう。
シナリオ面で非凡な才を持つ尾野けぬじ先生とのタッグは、子門先生にとっても大きな勉強になると思います。微力ながら応援しておりますので、大いに活躍されることを期待しています。
(注)アリス缶詰師匠からご指摘を頂きましたが、子門竜士郎先生は元司出版で活躍されたスギサンダー先生の変名とのこと。というわけで実は正確には3冊目ですが、このPNでは初単行本ということでご理解下さい。
世棄犬『DOGMAN』
こう、始めてから日の浅いブログなもので、何冊も単行本を出されている先生の新刊を紹介する時に、過去作も自分でレビューしてれば引用できるのにと歯がゆく思うことも多いです。ということもあって、今回は世棄犬先生の新刊が出る前に過去作レビューがしたいという意欲と司書房ありがとう企画もやっているタイミングがうまく合致しました。
本日は司書房ありがとう企画第4弾ということで、世棄犬先生の初単行本『DOGMAN』(司書房)のへたレビューです。12年前の作品ですが、今でも光り輝いている宝物の一つです。
エロがサブカルでもあった時代の空気を確固として纏い、エロを含んだ多様な物語を味わい深く魅せる傑作短編集です。
収録作は、司書房のドルフィンおよびラッツに掲載された短編9作+後書きも兼ねるおまけ漫画「よい子の為のHマンガの描き方講座」(2P)。1作当りのページ数は16〜24P(平均18P弱)とあまり多くありません。というか、司書房さんの作品で1話・作のボリューム感の強い作品ってあまり無かったかもです。
最新刊(その内レビュー描きます)は、まぁ、強烈な毒気と皮肉を軽妙なギャグセンスと混ぜ合わせた怪作でしたが、この初単行本当時はまだ普通のスタイルでした。
収録されている短編9作の作風は非常にバラエティに富んでおり、まるでおもちゃ箱をひっくり返したかのような感があります。
美人な新聞勧誘員によるエロエロな契約獲得作戦をお馬鹿ギャグで描く短編「勧誘のシオリ」、圧倒的な科学力を魅せ付けるエイリアン達の威圧感を存分に魅せ付け(←参照 短編「HYPER DIMENSION CONTACT」より)「おぉ、本格SFエロ漫画!」と思わせながらヌルーイギャグ展開を繰り広げラストはまさかのアニパロ(マ○ロス)という短編「HYPER DIMENSION CONTACT」、自分の体の中に爆弾を仕込んだ犯人とそれを追いかける女刑事達のスタイリッシュでエロエロな犯罪劇+とんでもないギャグオチな短編「SPEED!!」など、序盤は小気味の良いコメディを楽しませる作品で固められています。テンションの高さはありますが、突き抜けた勢いやシュールさで押し切るタイプのギャグではなく、読者の読みを軽快に翻弄する技巧で笑わせるタイプであり、それ故に短編「HYPER DIMENSION CONTACT」や「Childhood's End」ではシリアス成分とコミカルさが高い次元で融合しています。
同性愛の関係にある美男子二人とその従妹の美少女をちょっぴりコミカルに描きつつ、互いの恋愛感情を素敵に紡ぎ、そして結びつけ、男女という垣根を乗り越えるかのような耽美で澄んだ3人の交わり合いを描く短編「Childhood's End」より後の作品は、世棄犬先生の作家性を存分に楽しませてくれるシリアス系が中心。
劇画タッチの重い絵柄と倒錯性と攻撃性を高める構成が光る女教師調教モノ「愛玩婦」はオリジナリティーという点ではそこまでではないですが、その他の作品はスケールの大きい純正SFや剣と魔法のファンタジーを絡めたり、逆に話こそ小規模ながら男女の想いを印象的に描きあげたりと、2008年現在になっても燦然と輝く豊かな漫画センスを示します。
生殖という性の一つの本義をテーマとして掲げ(←参照 短編「Artificial Intension」より)、環境汚染により生殖能力を喪失しつつある人類とその原因を作り“人類”という種を“人工繁殖”させようとする宇宙人との様々な欲望、愛、意図を緻密に入れ込み、溜息が出るほど寂寞としたラストを迎える短編「Artificial Intension」は作者らしい皮肉のエッセンスも含めて素晴らしい作品。落ちぶれた画家と売春婦まがいの行為に耽るホステスの夫婦と大家の娘の3名が織りなすデカダンスな日々とその中で一瞬輝く生の感情を描く短編「慢性破綻」も大好き。
シリアス系では全般的に言って、しっかりと練られている設定・プロットをあまり多くないページ数の中に納め切れていない感もあって、人によっては説明不足という印象を持たれるかもしれません。
ただ、その足りない部分に想像を走らせる取っ掛かりはしっかりと作中に散りばめられており、明示されていない部分に思いを巡らすことも含めて面白い作品群だと思います。
おまけ漫画が自虐的にネタにされていますが、背景も含めてしっかりと描き込むタイプです。短編「慢性破綻」で、金の臭いは皆無ながら貧しさの中で逞しく生きる人々の生活臭が立ち込める雑然とした夏の街の背景などは実に素晴らしいです。
また、短編「紅い少女」(←参照)では上記とは真逆に男性が見る“想いの幻影”の風景を、経過した時間の蓄積を暗示するかのような雪原として背景を白く染め上げる手法など、抜群に印象的な空間を創出しています。この短編はラスト1コマの卓越したアイディア力(効果音と背景に注目されたし)も光っています。特にシリアス系ではそうなのですが、どの作品も抜き物件として作っている印象が薄く、エロに関してはあまり評価できないのは確かです。
表紙絵も代表的な例でありますが、洋ピンを観た時に感じるような、しなやかで適度に筋肉の存在を窺わせるスタイリッシュな女体のエロスはかなり扇情的(←参照 短編「慢性破綻」より)ではありますが、シーンをぶつ切りにする構成やそもそもの分量の乏しさが実用性を殺しています。死ぬほどでかい白ベタ消しもかなりネックになるでしょう。「HYPER DIMENSION CONTACT」のヒロインさんを除き全員成人女性であり、スレンダーなナイスバディですがエロ漫画的な分かり易いセックスアピールはあまりありません。萌え要素なぞ欠片もありませんので、萌えエロにずっと慣れ親しんできた方にはちょっとシンドイかもしれません。
例え懐古野郎と言われようとも、管理人はこの時の絵柄の方が好きなんですけどね。エロ的には短編「SPEED!!」の女刑事さんがお気に入り、エロシーンかなり短いけど(泣。
本作は抜き物件ではないかもしれませんが、間違うことなき“エロ漫画”です。サブカル系という区分をしてもよいのですが、作品に込められた皮肉さやそれに相反するような素直さ、軽妙なお馬鹿さなどがそういった安易なジャンル分けを偏屈にも拒んでいるようにも僕は感じます。エロもある漫画を読みたい貴兄にお勧めですよ。
なお、この短編作にいくつか作品を加え、さらに消しも甘くした「DOGMAN SCRAP」がコアマガジン様から出ているので、読んでみたい方はより手に入れやすいであろうコアマガ版を探してみて下さい。
まあ、こちらを選んだのは企画としての必要性もさることながら、この作品と出合った時の思い出から脱せない管理人の偏狭な愛情故と思って頂ければこれ幸い。
司書房に心よりの愛と感謝を、そして何も助けることが出来なかった懺悔を込めて
へどばん拝
にくきうー『はだかんぼパラダイス』
ここのところ、林檎が安くて美味しい季節になりました。ス−パーでまとめ買いして毎日1個ずつ食べています。青林檎よりも赤い方が好きですなぁ。梨の方がもっと好きではありますが。
さて本日は、にくきうー先生の『はだかんぼパラダイス』(オークス)のへたレビューです。この表紙は実に反則で販促ですなぁ。
タイトル中の“パラダイス”のフレーズに恥じないロリータ娘達と戯れるキャッキャウフフな極楽浄土を味わえる作品集です。
収録作は、我ら二次元ロリスキーの桃源郷である華陵学園の初等部校長の息子(かなり自堕落な人間)が女装して寮のメイドとして奮闘する中編タイトル作「はだかんぼパラダイス」全4話(←参照 通称“オネエメイド” 第1話より)+描き下ろしカラー掌編(4P)+描き下ろし後日談短編(8P)、園芸委員の男の子と転校生の女の子、男の子に片思いをしていた女の子のキュートでポップな誘惑三角関係な「食虫植物」シリーズ全2話、および短編3作。1話・作当りのページ数は16〜26P(平均22P)とある程度ボリュームは確保されています。キュートなアリス達と実用性の高いエロシーンをたっぷり魅せることに成功しています。
ロリから美女まで、柔らかいラブラブ系からハードコアな凌辱系まで何でも描けるにくきうー先生ですが、今単行本はやや強要成分の強い短編「Killer Bee」「用務員大田黒」を除き、脳味噌が蕩けそうなラブ&ハッピーなエロコメがメインです。
中編作は、男性とエッチをすることが乙女の嗜みとして推奨される華陵学園初等部を舞台としているだけあって、可愛らしいロリータ妖精さん達は主人公のオネメドさん(おネエなメイドさんの意)のことが大好きで、時に積極的に性交を求め(←参照 ツンデレ気味なあずさちゃん 「はだかんぼパラダイス」第2話より)、時に主人公の暴走気味の性欲をふんわりと受け止めます。当然、舞台を同じくする他の作品も同様で、話の重さや背徳の行為に付きものの痛み成分はかなり希薄です。登場するどのヒロインもエッチをすることに対してウェルカムであることもあって、エロシーンへの導入はサクサクと進行し、展開的にやや安易な感はあります。
しかしながら、ダメ人間だった主人公が女の子とのエッチで幸せな時間を守るために、メイドとして一生懸命働きその誠意が少女たちや周囲の人間に認められる中編「はだかんぼパラダイス」や、先生の寵愛を背景にクラスのイジメを先導する女の子を、義憤に駆られた主人公が退学覚悟で(性的な意味も含めて)おしおきする短編「Killer Bee」などでは意外にも実直で逞しいシナリオラインがベースになっており、能天気で明るい雰囲気、アグレッシブなエロ、そして小気味の良いシナリオが適度に調和している感があります。
特に短編「Killer Bee」は、クラスメイトのために捨て身の反撃を繰り出す少年の逐一熱い台詞がとても痛快であり(←参照 ところで“こりごり”じゃないですか?)、イジメる側であった女の子も含めて登場人物を不幸にしない、優しくも力強いシナリオは大変素晴らしかったです。他の作品でも同様で、上述の強制・騙し要素のある2作でもラストは決まってハッピーエンド。また、男性を思い切ったギャグキャラとして描くことも多いながら、上記の例のように、性欲だけの存在や卑怯な凌辱者に決して貶めない姿勢も一人の二次元ロリ愛好家として喝采を送りたいものです。
華陵学園初等部掲載作で固められているため、ヒロインは当然小○生(推定中〜高学年)クラスのニンフェット達のみで構成されています。
しっかり描き込まれた衣装関係と逆にシンプルに描かれる裸体、かなり大きく描かれる瞳やほっそりとした手足、薄くて折れてしまいそうな体幹など、アンバランスになることを恐れない思い切った絵柄であり、シンプルであるが故に逆にかなりクセのあるタイプの絵柄です。初見だと珍奇に映るかもしれませんが、慣れるとその不安定感が背徳感を高めてくれて病みつきですよ。
エッチ大好きだけれども、淫らな香りはほとんどしないピュアな乙女達はとってもキュートですが、エロシーンも含めて表情変化に乏しいのはマイナス評価。もうちょっと喜怒哀楽の可愛らしい表情を魅せて頂きたいものです。
おっぱいはほんのり膨らみかけからギリ巨乳クラスまで幅があり、中編作の本編から描き下ろし後日談で胸が一気に成長していた彩明ちゃんみたいな娘もいます。
ただ、エロシーンにおいて活躍するのはそちらではなくつるつる&ぷにぷになお股の中央に鎮座ましますスージーさん。
前戯には十分な分量を割いており、下着の上から丹念にワレメをなぞったりクリちゃんをこねくったりするシーンをじっくりと弄った後(←参照 この後延々2P使って優しく弄ります 「はだかんぼパラダイス」第3話より)、ピンク色のちっちゃい観音様(死語?)をご開帳。ポージングの整合性など知ったことか言わんばかりに局所のアップを魅せ付ける構図をガンガン投入する上に、透過図や断面図でも脇を固めて媚肉の襞や粒の一つ一つまで描き込んだエグささえ感じる女性器を存分に並べ立てます。
ヒロイン達が可愛らしく描かれている分、この何とも言えないギャップはかなり強烈であり、不動の4番な抜き物件になるかニ軍落ちな物件になるかはご嗜好によって割れそうです。
エロシーンでの台詞はカオティックな卑語&おねだり系のフラッシーさも時々あるものの、存外に大人しい傾向で、むしろヒロインのキュートなラブ台詞(新語)の方が魅力的と個人的には思います。
フィニッシュは子宮口までばっちり見えるほど押し広げられた秘所に中出しが仕様。ただ、白濁液の描写にややドロっとした質感が足りないのがちと残念です。
萌えエロ系の可愛らしさとゴリゴリな劇画系のえげつなさの不思議な融合と見るか、致死的な喰い合わせと見るかは貴兄次第ですが、個人的には前者であり、大層美味しくごはんを頂きました。
キュートとお馬鹿とえっち、そして全ての登場人物への優しさがたっぷりと詰め込まれた二次ロリスキーの夢想空間が広がっています。
その桃源郷でゆっくりと身を休めて、中編「はだかんぼパラダイス」の主人公の様に日々精一杯働くためのエナジーを吸収して下さいな。
BENNY'S『泉家のおくさま!』

コマ単位での作画が抜けてる感がありますが、それすらわざとなんじゃないかと邪推を誘います。
さて本日は、司書房ありがとう企画第3弾ということで、今回はBENNY'S先生の記念すべき男性向け初単行本『泉家のおくさま!』(司書房)のへたレビューをば。
現在に比べコメディとしての面白さに力点が置かれたソフトコア路線の作風ですが、たっぷり過ぎるおっぱいの美女達が繰り広げる迫力の痴態の原点が確かに存在する作品です。
収録作は、性的な意味もかなり含めて家族皆を溺愛しているナイスバディな奥さん(←参照 勿論ダイナマイトバディの持ち主 第2話より)とその家族を取り巻く人々が織り成すエッチで平和な日常を描く中編作「泉家の人々」全7話、片や人を幸せにするのが、片や人を不幸にするのがお仕事な半人前の天使2名が毎回幸せを望む人間の願いを(適当に)叶えたり叶えなかったりなエロコメディ中編「Angel Luck」全12話、および短編5話。収録本数はかなり多い反面、1話・作当りのページ数は4〜16Pとかなり乏しく、重厚なストーリーや豊潤なエロシーンは勿論、現在の作風で見られる恋愛感情の素敵な描写の盛り込みもほとんどありません。サクサクとテンポ良く楽しめるエッチなコメディとしては悪くない構成ではあります。
なお、現在盟友井ノ本リカ子先生の単行本に寄せる4コマ漫画は、当時はご自分の単行本のカバー裏に描かれていたことに今になって気付きました。こちらは相変わらずのほのぼの4コマ漫画です。
純粋な快楽優先主義作品と思わせておいて、ラストで死神の女の子の優しさを乙女チックに描き出した短編「true AngelにBENNY'S先生の現作風の原点を見出せなくもないですが、全般的には当時のドルフィンの自由な風を順風として帆に受けたエッチなコメディを展開。
泉家のエロエロママンが大活躍な中編「泉家の人々」では友人の奥さん(元人気AV女優)の家に強盗が入ったら、その強盗は女優さんの大ファンで〜といった阿呆な展開(←参照 「泉家のおくさま!」第2話より)があったり、奥さんが終に息子との禁断のエッチに突入か!?と思わせておいて何と旦那さんが息子に変装していたりと、強要系や近親相姦に安易に走りそうで以外に走らず、あくまで明るく楽しいエロ漫画的日常性を作品中でうまく作り上げています。他の作品でも同様の傾向が認められ、現在のカップルさん達のラブラブ濃厚エッチは存在せず、一応恋心も介在するケースもありながらそれは色々なエッチの形の一形態に過ぎず、あくまで面白おかしいエロドラマの一要素に留まっています。それ故、正負の両方向に関してシリアスさは皆無であり、どーしょもない(誉め言葉)お笑いオチで締めるのんびりした雰囲気は、強い印象こそ残さないけれども、大変心地が良いです。
また、上述の通りページ数が少なめであるため、丹念なギャグ展開の構築をする余裕はありませんが、中編「Angel Luck」を中心にユニークなキャラクター達がポンポンと登場して新たな珍騒動を引き起こしていくリズミカルな読書感は○。
絵柄については、現在の様な女流作家色は薄く、萌え成分過剰に描かれるお顔や強くはっきりとした線に驚かされます。今となってはよく思い出せませんが、2000年当時としては結構時代の先端を行く萌え絵柄だったのではないでしょうか。
とは言え、はち切れんばかりのビックサイズおっぱい、キュッとくびれたウエスト、そしてむっちりとしたお尻から太ももへのラインなど(←参照 「Angel Luck」Act.11より)、男性を包み込む豊満な女体のエロスの表現力はこの時点で既にしっかりとあります。体型的には大きな違いはないものの、ヒロイン陣の年齢層はハイティーン〜熟女まで幅広め。カバー裏でネタにされていますが、児ポ法が99年11月に成立した直後の業界混乱期でロリは一切ございません。
エッチなナースさんや艶やかな色気のある側室さん(和装美女)、メイドさん、そして猫耳ちゃんなどキャラ設定も結構様々。ただ、それぞれのヒロインの出番はこれまた短いページ数に阻まれて多くはなく、一つのキャラに思い入れを持たせるキャラ立てまでには至っていません。
この辺り、例え描写の分量としてはそれ程でもないのにしっかりと読者の愛着を抱かせるヒロインのキャラクター構築が出来ている現在とは少し違う感じです。
勿論、それ故にお気楽な要素が強くなっているとも言えます。
エロシーンがある程度の量を確保していることもありますが、抜かせるためのシーンはそこまで多くないのは事実。特にギャグ色が強い中編「Angel Luck」は個々の話を抜きに使うのは難しい印象はあります。
ただ、全く使えないのかというと決してそのようなことはなく、むっちりとした魅惑の女体を快楽に染め上げるエロシーンは実にエロチックです(←参照 「スレイブ チェッチェッ」より)。柔らかそうに形を変えるおっぱいが視覚的なゴージャス感を演出していたり、紅潮した顔+たわむおっぱい+ぱっくりと開いた秘所を同時にがっつりとみせるコマの存在など、やはりここでも現在の作風の原点を見ることが出来ます。エロシーンの台詞が適度に読み手の性欲を煽りますが、行き過ぎた派手さもなくかといって地味なわけでもないバランス感覚は当時から優れている印象です。
ガンガン抜くにはBENNY'S先生の近作も含め、より適した作品が沢山ありますが、個人的には昔を懐かしみつつ「泉家の人々」短編「ゴーゴー男爵」「スレイブ チェッチェッ」で実用的読書を楽しませて貰ったことを書き添えておきます(笑)。
巻末コメントを寄せている盟友井ノ本リカ子先生も現在の絵柄とちょっと違っていて時代を感じます。
この時の司書房での作風も大好きですが、勿論現在のマックスでの萌えエロ路線も大好きです。先生のファンで興味を持たれた貴兄は(流石にもう新刊としてはないと思うので)ちょっと古本屋さんなどで探してみるといいかもしれませんよ。
司書房に心よりの愛と感謝を、そして何も助けることが出来なかった懺悔を込めて
へどばん拝
みやもとゆう『ギュッてしてね』
いけ先生の『ねこみすめ道草日記』(徳間書店)を読みました。ヒロインの猫耳少女(化け猫)も大好きですが、垢舐めのおにゃのこが最愛。ほとんど人間と同じ風体よりも、適度に化け物チックなおにゃのこの方が僕は好きな気がします。
さて本日は、みやもとゆう先生の『ギュッてしてね』(マックス)のへたレビューです。前作はお尻が今作はおっぱいが脳天直撃な表紙ですね!
ちょっぴり素直になれない美少女達がいざエッチに突入すればトロトロに蕩けたキュートな艶姿を見せてくれる萌えエロ漫画でいっぱいの作品集です。
収録作は、おっとりした喫茶店の女主人と年下の男の子との焼き餅&イチャイチャなラブ話「癒しのマドンナ」前後編(←参照 前編「癒しのマドンナ」より)、短編9作、および描き下ろし短編「ウタヒメ」(6P)。1作・話当りのページ数は、フルカラー部分を含む短編「Hypnotism☆」(20P)を除いて全て16P作品。読み応えなど皆無に近いけれども、ぬるま湯の如き温かくて柔らかいラブ空間に浸かる心地よさがあります。
前作『いっぱいしたいの』でも同様でしたが、キュートな美少女の可愛らしさとラブラブエッチを魅せることに特化した萌えエロ系作品のみで構成されており、いい意味でポプリクラブの指向にがっちりハマっている感があります。
ツンデレだったり(←参照 分かり易いけど可愛いですね 短編「ラップタイム」より)、焼き餅焼きだったり、隠し事を持っていたりと、男の子に素直な思いを伝えられない美少女さんとのお安くない話がメインであり、本当にちょっぴりのトラブルを軽快に乗り越えてお熱いエッチに飛び込んでいきます。ページ数があまり多くないこともあって、シナリオの分量は乏しい上に、物語開始時点で既にお付き合いをしている男女がほとんどであるため、恋愛感情やその発展の描写はかなり薄い印象はあります。
全般的にエロへの導入も、男性側のやや率直過ぎるエロへの欲求で押し切るタイプであり、ラブい雰囲気がちゃんと出ている印象はあるとは言え、即物的な感が弱くはありません。
かようにシナリオ重視派にはお勧めしにくい要素はありますが、ストーリーの展開よりもふわふわ感たっぷりの優しい空気の中での微笑ましい男女の会話を楽しむタイプというのが管理人の感想です。
お星様やお花のトーンワークや時々衣装関係も含めて(←参照 長身ゴスロリ少女ばんざーい 短編「彼女がホントに好きなもの」より)少女マンガチックな柔らかい絵柄であり、女の子の魅力を優しく引き出しています。ヒロイン陣は連作「癒しのマドンナ」と女教師さんが登場の短編「悩んだ時はお勉強」を除いて高○生クラスの美少女さんたちであり、若々しい恋心とエッチへの欲求とに心を千々に乱して目まぐるしい表情変化を見せる彼女たちはとっても素敵。
基本的にはボン・キュッ・ボンなナイスバディとちょっぴりロリィなお顔を持つ、煩悩に忠実なボディデザインですが、上述の身の丈の大きい女の子や貧乳な陸上部娘さんなど、ある程度バリエーションは設けてあります。
性格的にはツン気味な娘さんが多いですが、短編「お仕事させてっ」の超従順な妹さんから短編「女王様と下僕の日常」のツンツンお嬢様まで幅があり、読者の興味を引くヒロインを揃えようとする努力はよく伺えます。
まぁ、全般的に目新しさはないが鉄板なキャラ設計であり、全員速攻で“デレ”に突入してくれるという実に分かり易いヒロインさん達ですね。訴求対象はかなり広いと思いますよ。
そんなヒロイン達がいざエロシーンに突入すれば、「いやぁ」とか「だめぇ」とか「ばかぁ」とか否定語を口にしながら心も体もちょっぴり意地悪な男の子を受け入れる用意は万端という実にそそる姿を見せてくれます。
男の子の指や舌で各性感帯を責められて理性をトロットロに惚けさせ、男性へ挿入をおねだりする様は大変エロチックです(←参照 短編「僕の恋人」より)。冷静になって考えると拘束エッチとか、女の子にオナニーさせてそれを撮影とか露天風呂での羞恥系エッチとか変態チックな味付けもありますが、恋心の熱量による包み込みで尖った印象や不快感はほとんど生じさせないように設計されています。この作品にアブノーマルへの踏み込みを求めている方はあまりいないと思うので、味付けに留めているのは雑誌の方向的にも賢明な判断でしょう。
おっぱいや局所など直接的なエロ描写の水準は絵柄に似合わず淫靡なタイプであり、怒張をむかえんといやらしく花弁を開く女性器描写(ほぼ全てに毛アリ)を見せつける構図取りはおなじくマックスの看板である井ノ本先生やBENNY'S先生に通じるものを感じます。
前作から続き、必ずと言ってよいほど着衣エッチ一本槍であり、魅惑の双乳とお股は絶対にオープンするもの全裸になることはありません。制服中心ですが、エロ水着とかメイド服とかロリータファッションとかもありです。
これまた、ふんわりとした絵柄や擬音の字体といい意味でギャップのある、ゴリゴリと最奥をち○こで擦りあげる抽挿シーンのエロ的アグレッシブさは確固としてあり実用面の機能はしっかりと充実しています。
ぬぽぬぽという音を振りまきつつ出し入れを繰り返した後の中出しフィニッシュ(デフォルト仕様)は大ゴマ主体で構成されており、液汁描写云々は置いておいても性感の高みに上りつけた女の子たちの気持よさそうな表情がとても素敵で大層抜けます。
個人的にはおこちゃま体型な女子大生が無理をしてお色気たっぷりのエロ下着にチャレンジしちゃう短編「乙女ゴコロ」、クールな素顔の下に可愛い物好きな内面を隠すノッポ美少女が個人的にツボな短編「彼女がホントに好きなもの」、そしてツンデレお嬢様のエロ可愛いおねだりに性欲が大火災な短編「女王様と下僕の日常」がお気に入り。
萌えエロが大好きという貴方にはとってもお勧めな一作ですよ!
渚ミナミ『ぶっかけミルクプリン』
ここ数日の朝晩の寒さのせいか、植木達にあまり元気がなくてオロオロしております。雲南黄梅とか猿梨とかは元気なんですが…。まぁ、地上部が枯れても平気な種類も多いのですが、やっぱり見た目的に心配を煽ります(泣。
さて本日は、渚ミナミ先生の祝・初単行本『ぶっかけミルクプリン』(オークス)のへたレビューです。コミックXOで連載中の「あまえんぼっ」が好きなので購入決定しておりました。
エロにしてもシナリオにしても初単行本らしい硬さがあってあまり高い評価は出来ませんが、はっちゃけエロコメ系もシリアス系も光り輝く才能の萌芽を初単行本にして魅せ付けている作品集でもあります。
収録作は、風邪で倒れた娘の代わりにキュートなママンがセーラー服を着て初デートに臨むお馬鹿エロコメの短編「セーラー服とママとボイン」(←参照 それは絶対幻聴です!)+その後日談でタイトルが全てを語ってくれる描き下ろし短編「ブルマとママとボイン」(8P)、および独立した短編8作。短編8作のうち、4作はアダルトゲームのアンソロジー作品なのでオリジナル作品以外を受け付けない方は要注意。オリジナル作品こそを愛する管理人は全部アンソロという構成は受け付けないのですが、半分くらいなら全然OKです。
描き下ろし作品を除き、1作当りのページ数は16〜24P(平均20P弱)と中の下クラスのボリューム。
作風については、魅惑の巨乳をお持ちの未亡人さんや保険医さん(←参照 服の上からでもぷっくり乳首を見せるのが渚先生の特徴 短編「あの手の温もりを」より)が年下の男の子を美味しく頂いちゃうエッチ&コミカル系、各アンソロ作や短編「夢みる玩具OL」などのインモラル&ダーク系に大別されます。前者に関しては、やや上滑り気味なコメディの構築とタメに乏しいエロシーンへの駆け込みが難ではありますが、いい意味で年齢不相応な可愛らしさとエロエロな快感を追い求める能天気さを持つ年上ヒロインを魅力的に描けているのが大きな救いになっています。ちょっと台詞回しが硬いのは改善の余地アリかなぁとも思いますが。
一方、後者のインモラル系は、アンソロジー作品の短編「ミルクがとまらない」「高嶺の花堕つ・・・」のような即物的で捻りに乏しいタイプもありますが、主婦の傍らAV女優として活躍する母親の底抜けの明るさと、その事実に気付いて禁忌の欲望の底なし沼に嵌っていく息子の様子の対比が面白い短編「Mama, I want to cream!」のように作劇でもエロを高めようとする姿勢が窺える作品があるのは好印象です。
ただ、何者かに脅迫されて社内の性処理係をしているOLさんを描く「夢みる玩具OL」では、脅されている割にはあまり抵抗感なくOLさんがエロ行為に励んでいるように見えたり、OLさんを絡め取る罠がかなり肩透かし気味だったりと、インモラル&ダーク系に必要な粘っこさや説得力を伴った攻撃性は相当不足している印象です。
とは言え、現在連載中の「あまえんぼっ」のように、シリアスさに重点を置く切ないラブエピソードこそ今の渚先生の真骨頂であり、それが色濃く発揮されているのが短編「還らぬホタル」です。
この短編では、人生に行き詰まり田舎の公園で管理スタッフをやりつつ公園でセックスする男女の盗撮映像で小銭を稼ぐ男性と、水商売に身をやつした男性の高校時代の元彼女との最悪の形での再開を描き、互いに人生の底で無気力に喘ぐ鬱々とした重い空気を漂わせています。
肉体のつながりで心の穴を埋めようとも決してそれは叶わない悲しいセックスを描きつつ、ご都合主義に逃げることを欠片もしなかった故に実直でリアルに溢れるラストは読者の祝福を呼び込む希望の光に満ちています。
XO11月号での素晴らしい抱擁シーンでご存じの方も多いでしょうが、序盤では悲しみと陰鬱の表現としての雨が、セックスシーンでは互いの鬱積した穢れと悲しみの涙を流し去る舞台装置のように変化すること(←参照 短編「還らぬホタル」より)、終盤で見せる生気に満ちた夏の青空と男性の前に広がる大海を描くことなど、情景の表現のセンスはずば抜けたものがあります。収録作中ではちょっと古めの作品なのですが、切ない系ややさぐれ青春系の作品が好きならば、このためだけに今単行本を買っても損はないのではないかと個人的には思います。そのぐらいお気に入りの短編です。
ただ、今単行本最大の弱点は抜き物件として作ろうという方向性はしっかり感じ取れるのに、どうにも実用読書的には力不足が否めない所。
実にエロい先端を備えるたわわなおっぱいを標準装備な年上ヒロイン(未亡人(母)、女教師、保険医、OLなど)という、個人的にはかなり好きなジャンルであり、キャラデザはエロ的に非常に美味しいと思います。
勢いよく飛び散る液汁の派手な描写、目端の涙滴と肌の紅潮で表現する淫靡な表情、その存在を主張するかの様にいやらしく勃起する乳首などなどエロシーンを彩る各要素も結構魅力的。
ただ、シリアスにしてもコメディにしても“エロシーン”はともかく、男性の欲情を喚起するためのシーンの分量が小さく、阿呆なコミカル展開(←参照 面白いけど淫らではない一例 短編「セーラー服とママとボイン」より)やシリアス展開の一部として機能している割合が高いため、エロのボリューム感に欠けるのが実用性を損なっている一因でしょう。「Mama, I want to cream!」などでは、しっかり成功していたものの、全般的に大ゴマや1Pぶち抜きに頼り過ぎていてエロのコマ展開に締まりが弱いのもマイナス要因。
加えて日常パートでは比較的上手く回していた台詞がエロシーンではやや噛み合っておらず、かといって卑語猥語系の突き抜けた派手さもないので、どうにも煩悩の火付け役としては力不足です。
“お色気”としては十分上質ですが、抜き物件としては・・・というのが率直な感想。
全般的にエロ漫画としてのセンスは確かなものがあり、これで抜きへの踏み込みが強くなれば全ての作品の評価が確実にもうニ段階は上がるのに勿体ないなぁと心底思っています。
個人的には物凄く応援しておりますので、清楚な外見に未だ燃え盛る性愛を宿す小百合さん(40歳オーバー?むしろ萌えますよ、僕は)の痴態とさらに磨かれた情景描写が読めるであろう次単行本を楽しみにしています。
あわじひめじ『辱育』
出先で頂いたキャラメルを食べていたら歯の詰め物が取れ、入れ直して貰おうと歯医者に行ったら新たな虫歯が見つかる始末。今年親知らずを抜かれて以来、歯磨きはしっかりしていたつもりだったんですけどね(泣。
さて本日は、あわじひめじ先生の『辱育』(茜新社)のへたレビューです。表紙も凄まじいですが、裏表紙はもっと無惨な感じですよ。
剥き出しにされた歪んだ性欲が年端もいかない少女達へと残酷に叩き付けられる超攻撃的なロリ凌辱を描く作品集です。
当レビューも含めて不快感を覚える方もおられることと思いますので、苦手な方はご注意ください。
収録作は、不良少女の更生・指導という名目で強姦と性的調教を行う亜久津臨海女学院に入学させられた姉妹が苛烈な凌辱劇に性奴隷へと貶められていく中編作「亜久津輪姦スクールへようこそ!」全5話(←参照 妹を必死で庇う姉 第1話より)+描き下ろしの後日談掌編(4P)、および短編5作。各作品についての非常に細かい設定資料が幕間に掲載されています。1作・話当りのページ数は8〜24P(17P強)と平均以下の水準ですが、内容がかなりヘビィで後味も猛烈に悪い作品も多く、良くも悪くも心中に足跡を強く残すタイプであることは間違いありません。
各作品で描かれるのは一桁〜ミドルティーン(小○生高学年クラスがメイン)の幼・少女達が醜悪に描かれる男性達に徹底的に凌辱される様が描かれます。その非道な行為では女児側の快楽は完全に無視されており、肉体的・精神的苦痛とに泣き叫ぶ様はぺドフィル的欲求の暴力性をまざまざと見せつけます。
途中でレイプはあったけど最終的にはハッピーエンド♪などというご都合主義な甘えも一切なく、苦痛と恐怖に精神が焼き切れ(←参照 身勝手な親の代理として復讐される少女 短編「裸の給食」より)、終劇後にも確実に残るであろうトラウマさえも伺わせるドス黒いラストに持っていきます。中編「亜久津輪姦スクールへようこそ!」のように最終的に性奴隷として快楽に溺れる場合も一応ありますが、その様子が一見幸福そうでエロティックであるからこそ、その痴態はとてつもなく悲惨だと僕は思うのです。
鬼畜ロリを描く先生方にはそれぞれのスタイルがあり、町田ひらく先生なら大人の歪みをその体に蓄積し腐熟させていく少女を丹念に描き、山本雲居先生ならロリ鬼畜の強烈な毒気をコメディに包んで描き、(初期の)もりしげ先生なら凌辱者の狂気の欲望の内側へと沈み込んでいくかのような凌辱行為を描くように僕は感じています。
あわじひめじ先生の場合、給食費未払い問題、親による性的虐待、戸塚ヨットスクール事件などの各種教育問題の盛り込みや作品に添えられた膨大で緻密な設定が暗示するように、描かれる凌辱劇はまるでその惨禍と惨禍を引き起こす欲望が世界の何処かで確実に存在するものであるかのように思わされます。
女児に対する性的暴行そのものをまごう事なき蛮行として描きつつ、そういった悲劇が厳然としてこの世界に存在すること、それを引き起こす性欲の根源的な暴力性と醜悪さ、そして少女への性的暴行を取り巻く家庭・社会環境の悲しいまでの浅ましさ(←参照 少女の失踪を報道するニュース 短編「子供たちの安全を嬲るために!」より)を力強い反骨精神に溢れた筆致で描き出しながら、それ故に読者さえ傍観者でいることを許さないかのような非常に挑発的で好戦的なスタイルを取っています。強要系のロリエロ漫画で適当に抜きたい程度の心構え(それが悪いわけではないですよ)でこの単行本を購入した場合、精神的にかなり落ち込むかまたは作品と作者に対して怒りを覚える(覚えさせられる)かの可能性が高いので要注意。
上述の作品が持つ強烈さをしっかりと受け止められるロリ鬼畜好きの貴兄に限っては、今単行本は極上の抜き物件。
やや頭でっかち過ぎるボディデザインが賛否を分けそうですが、少女の肉体の華奢さがしっかりと出ておりそれが無残にも嬲られる様は嗜虐欲を燃え上がらせます。
姉妹や友人同士を同時に凌辱して互いを精神的な枷としたり、苛烈な凌辱から逃れる一抹の希望を与えてそれを無情に叩き潰す残酷なエロ展開や性具を含めた各種ギミックの利用の巧さは一級品。
なお、欲望の権化である男性陣は非常に醜悪に描かれること(←参照 中編「亜久津輪姦スクールへようこそ!」第4話より)は人によってはマイナス要因でしょう。個人的にはやたらと説明臭い台詞が画面を踏めているコマが多いのがちょっと萎えてしまいます。というか全般的に折角の大量の設定をシナリオに全部入れることが(どう考えても)出来ないことによる皺寄せがちょっと生じている感はあります。欄外の説明は面白いですが、漫画として描く上で欄外に頼りすぎるのは如何なものかとは思います。幼い性器を目一杯押し広げられ、溢れるほど大量の白濁液を何発も中出しされるアグレッシブな射精シーンに重点が置かれ、年齢によっては望まぬ妊娠さえ描かれます。結合部描写や膣内描写の魅せ方は素直に上手いと思うのですが、個人的には折角のダイナミックな構図に入る透過図はやや違和感を覚えます。
痛みと苦しみが上げさせる少女の絶叫と成人男性の腕力によって拘束され捻じ込まれる華奢な肢体とにサディスティックな欲望を満たせる貴兄にはお勧めです。
敢えて読者が感情的になる様に創られている感のある本作ですが、一旦作品から離れて冷静になってから評価して頂きたいと一エロ漫画愛好家としてお願い致します。
それでもこの作品が嫌いだという貴兄を僕は尊敬します。是非、その悪徳を憎む心を大切にして、愛せる作品を心から愛して頂きたいと願います。
冷静になってもこの作品が好きだという貴兄も僕は尊敬します。自身の性欲と向き合うことができ、そしてこの作品も含めたエロ漫画を愛せるなら、自身と他者を傷つける行為に走ることなどあなたの想像力の翼こそが許さないはずです。
ただ、こういった作品が無くなってしまえばいいと思う人を僕は軽蔑します。描かれる悪徳とそれすら内包する人間性の奥深さを否定するのならば、それは前者と後者のそれぞれの人間に恥じるべき、虚飾の正義と想像力を欠いた傲慢でしかないでしょう。
このような過激で無残なエロ漫画が人によってはちゃんと疎まれ嫌われながらも、確固として存在し続けることこそが真の健全さなのではないかと僕は思うのです。
そういった意味でも、沢山のエロ漫画の中で、ある意味輝いている作品だなぁと思います。
北河トウタ『あれふぇち』
空いている時間を見付けてポチポチと「世界樹の迷宮2」を進めています(現在17階)が、前作よりキャラの可愛らしさがグッと高まって愛着と妄想がストップ高。管理人はパラディン、ブシドー、ガンナー、メディック、バードの物理攻撃主体パーティー。勿論全員おにゃのこです(笑。
さて本日は、北河トウタ先生の『あれふぇち』(ワニマガジン社)のへたレビューです。お色気ムンムンの表紙絵ですが、裏表紙の方が中身の絵柄とより近いので本屋さんでの判断の足しにして下さい。
若い男女の微笑ましい恋模様とピュアな恋心故に溢れる変態チックな性欲を楽しく優しく描き出す作品集です。
収録作は、互いに経験豊富と思い込み、相手に釣り合おうとエッチの特訓に励む処女・童貞のカップルさん(←参照 「あれふぇち らすと」より)、および恋愛感情が交差する主人公の男性、初恋の相手の叔母とその娘さんの3人組の恋とエッチのステップアップを描く「あれふぇち」全12話、「あれふぇち」に脇役として登場するアベックも出演するカラー掌編「いろふぇち」3本、異性を性的に興奮させるフェロモンを出してしまう体質の兄と妹のそれぞれのパートナー獲得劇な連作「フェロモン」全2話、および短編「こまらせたいの」1作。短編や連作の各話は16〜18P、「あれふぇち」シリーズについては4〜8Pのショート作中心でボリューム感とは程遠い構成。エロやシナリオをがっつり楽しむのは不可能ですが、エロ漫画としての楽しさやドリーミーな読み心地はしっかりと味わえます。
「あれふぇち」シリーズの童貞&処女カップルさんのお話を除けば、ヒロイン側のエロエロなアプローチに男性側が色々な意味で辛抱堪らなくなりエッチに雪崩式に突入、最後はふんわりとラブラブ演出で優しく包み込んでハッピーエンドという、分かり易いラブコメ・エロコメが基本。
未経験のままエッチの勉強を重ねるうちに変な嗜好が身に付いちゃった「あれふぇち」の処女さんや短編「こまらせたいの」に登場する、意中の男性の困った顔を見たいがためにセクシュアルなイタズラをしかけてくるOLさん(←参照 回りからは隠しつつもポロリ)など、ちょっぴり変態さんなヒロイン(というか一名痴女さんがいますが)が登場します。ただし、淫蕩に耽る妖艶な美女が描かれるわけではなく、どの作品でも男性を好きと思う気持ちの強さが彼女達の性欲を勢い良く常識をブッチぎったものとして描かれています。全作品が楽しく読めるエロ漫画として作られており、全般的にはお気楽タイプでシリアス成分の薄いシナリオであるのは確かです。
とは言え、「あれふぇち」シリーズではもどかしいまでにセックスに至らぬエロエピソードを積み重ねてきた二人が、最終話で互いに童貞&処女であることを打ち明け、恋の熱量に包まれて心も体もつながるシーンは十分力強く描けていて恋愛ドラマとしてしっかり締めた感があります。
「あれふぇち」最終話では、それまで短いページ数にエロを詰め込んだ構成ゆえに登場機会の少なかったヒロインさんの喜怒哀楽の表情を素敵に描けているのも好印象(←参照 焼きもちな表情 「あれふぇち らすと」より)。各短編のハッピーエンドにおけるヒロインズの幸せそうな微笑みもとってもチャーミングです。なお、「あれふぇち」シリーズのもう一つのシナリオの軸である、主人公・叔母・姪っ子の穏やかな三角関係は、単調な両手に花エンドに持ち込まず、姪っ子ちゃんの年齢(推定中○生)に似合わぬしっかりとした決意を実に心憎い構図で表現したラスト1コマに唸らされました。ただ、同じシリーズに含まれながら上述のカップルさんのお話とこの叔母・娘とのエロエロ三角関係のお話は全く絡まず、後者が前者の流れを途絶させる構成になっているのはあまり良い印象がありません。
別のシリーズとして描けばよかったのではないでしょうか?
また、モノローグも含めて台詞のセンスもよく、「僕は童貞です」の泥臭くも真っ直ぐな男性の告白に「私の処女をもらってください」と女性が返す「あれふぇち」最終話のネームセンスは秀逸。
加えて、「こうなったらヤケSEXよ!」「子宮で占ってるンッだもんっ」といった阿呆なフレーズによるコミカルな演出も光ります。どちらにしても台詞・モノローグ単体が浮くこと無く、そのシーンシーンの絵としっかりと噛み合っているのが何より好印象です。
ベテランの域に入る先生ですのでエロシーンの質は十分に高いですが、掌編〜短編中心の構成故に今単行本はエロの量的な満足感が高いとは言い難いです。
大学生〜20代半ばクラスが中心のヒロインズはむっちり巨乳と意外に肉付きのよいお尻をお持ちのナイスバディであり、エッチの気持ち良さに言語能力がいい感じで蕩けたハートマーク付きの台詞を散らしながら進行する抽挿シーン(←参照 連作「フェロモン」前編より)は決して実用性は低くありません。とは言え、特に「あれふぇち」シリーズは性器結合としてのセックスに重きを置かないエロシーンの展開であり、初体験カップルの話は最終話までスンパンズンパンは無しなので、男女の体が激しくぶつかり合う肉弾戦を期待するのは得策ではない印象です。
「あれふぇち」シリーズは「おお、終に初体験に踏み切るのか!?」と思わせておいて「あぁぁ、やっぱ未遂かぁ」というもどかしさや、エッチに踏み切らないからこそキスや炬燵の中でのいじり合いといった行為で互いの絶頂へ導くエロの演出の巧さこそが醍醐味なのですが、万人向けの抜きツールとは言い難いのは確かです。
外出しやゴム装着があるのも人によってはマイナス要因。管理人は作品として成り立っていれば射精の中外・ゴムの有無は全く気にしませんけど。
所々で挿入してくる艶めかしい唇の表現や各種液汁やヒロインの肌から漂ってくるかのような熱気の演出は素晴らしいですが、絵柄の傾向もあって猥雑感よりも清潔感を感じさせるエロ描写になっています。
特濃のエロシーンを期待するのは避けるべきで、如何にもコンビニ誌掲載作らしいエロ漫画初心者ウェルカムなタイプのエロ漫画といった印象です。
でも、この上質のあんこを使った和菓子の如き、適度な甘さとふんわりとした口当たりはエロ漫画読みなら一層楽しめると個人的には思います。
ともあれ、「あれふぇち」の処女・童貞カップルさんのお話がシナリオもエロも大変魅力的だったので個人的には満足の1作。
ちゃんと抜けましたが、ガッツリ実用的読書を楽しみたい貴兄は他を当られたし。楽しいエロ漫画を味わいたい貴兄は是非購読してみて下さい。
猫玄『あああああっ!ご当主さまっ』
3年連続で参戦のLOUDPARKでしたが、一部の大悪例を除いて非常に良いフェスだったと思います。昨日のAirbourneとObituary、今日のMachine Headのおかげで全身筋肉痛&喉ガラガラでございます(笑。
さて本日は、頼れるベテランな猫玄先生の『あああああっ!ご当主さまっ』(コアマガジン)のへたレビューです。この単行本が34冊目ですよ、凄いことですよ。
ヒロイン側の恋愛感情を適度に演出しつつ、キュートなロリっ娘さん達とのラブラブエッチをたっぷりと見せる作品集です。
収録作は、旧家の当主様である美少女鈴里様とその鈴里様に婿にすると突如宣言された主人公(+当主様のお付きのメイドさん)のラブ&エッチな日々を描くタイトル中編作「あああああっ!ご当主さまっ」全4話(←参照 何故裸かは本編にて 第1話より)+後日談を描くおまけ漫画7P+カバー下1P)、および短編4作。1話・作当りのページ数は22〜26Pと中の上クラスのボリューム感。しかし、シナリオにさほど分量はなくてもその動かし方が上手いこととエロシーンの充実度の高さとが実際のページ数以上の読み応えを確保してくれます。
お母さんが事故で幼児退行してしまってエロエロハプニングという短編「母はカワイイ僕の妹」を除けばロー〜ミドルティーンクラスのアリス達とのラブラブエッチを描く作品で構成されています。
ヒロイン陣の愛くるしい魅力とそれ故輝くエロの実用度をしっかりと重要視する作風故に、そこまでストーリーに力点が置かれているわけではありませんが、即物的な展開に貶めずに軽過ぎも重過ぎもしない恋愛劇としてしっかりまとめる手腕はさすが百戦錬磨の先生です。中編作では起承転結をしっかりとこなして、テンポよく読ませる展開になっているのも◎。
ロリーな当主様の主人公への一途な愛情がとっても素敵な中編作「あああああっ!ご当主さまっ」(←参照 “晃太だけ”というフレーズは頻出 第3話より)から、終盤まで快楽優先系でラストでちょっぴり恋の予感を含ませた短編「歩き巫女 叶加寿子」まで、ラブい空気の濃淡には振れ幅がありますが、短編「ミルク色の微笑み」「BLUE BAMBOO」などでも“好き”“大好き”のフレーズがエロシーンも含めて乱れ飛んでいますので、単行本通して居心地の良いラブ時空に浸れること請け合いです。強い力(権力)を備えるヒロインにその力関係を超越して愛されるという、男子羨望のシチュエーションが展開される中編作が代表的ですが、男性陣は少女達の個々に幸せを掴み取らんとする思惑に翻弄される位置づけなのであまり存在感はありません。
“責任取ってあげる”で初めて“責任取ってね(はあとで締める(←参照 中出しに関しまして 短編「BLUE BAMBOO」より)エロシーンのネームセンスが面白い短編「BLUE BAMBOO」でも、意外にえげつないヒロインのラブアタックに終始男性が翻弄される様をコミカルに描いています。恋愛劇で男性に存在感がない場合、恋模様の演出が弱くなってストーリーが薄っぺらくなる場合と読み手が主人公に自身をより投影しやすくなって没入度を高める場合とがあると思うのですが、今単行本はしっかりと後者になっているという感があります。
年端もいかない可憐なお嬢さんたちに素敵に籠絡されたい貴兄にはお勧めですよ!
猫玄先生=ロリエロ漫画家というイメージも強いでしょうが(以前ネタにさせてもらいましたが)、ロリを描いても王道の美少女を描いても年長ヒロインを描いてもオールマイティに上手い作家様であり、本単行本でも能天気に明るい実母相姦モノが1作あります。
たっぷりおっぱいおよび陰毛アリで小陰唇のめくれ具合が年季の入り様を物語る女性器描写と、ロリ至上主義者の貴兄にはややしんどいボディデザインなので要注意。ロリも人妻も愛せる同志諸兄にはこの幅がむしろご褒美なはずです。
その他作品のヒロインは上述通りに中○生クラスのロリ美少女さんたちであり、つるべた〜ほんのり膨らみかけの愛らしいお胸、ツルツルな恥丘にぷにぷになスージーさんを備えるお股、おまけに低く抑えられた等身と、全二次元ロリスキー(管理人含む)が拳を天空に付き上げてガッツポーズを取らんばかりの鉄板ロリ仕様なキャラデザイン。
母モノである短編「母はカワイイ僕の妹」その身を器として神気と交わらせる巫女さんが登場する短編「歩き巫女 叶加寿子」を除いて、全員物語開始時において乙女であり、破瓜の印をばっちり示す初エッチが描かれています。
ヒロイン達が愛と性の快楽に陶酔する痴態を確かな技術力で描き上げるエロシーンは質も高ければ十分な分量があることもあって、ロリ属性持ちならば秀逸な抜き物件になること間違いなし。
エロシチュエーションのベースこそ、真っ直ぐな純愛エッチであることもあってチ○コとおみゃんこのガチンコ勝負ではありますが、液汁描写、アブノーマル要素、コスプレ要素などさまざまなフレーバーをさらっと絡めることで味わいのバリエーションを設けているのは単行本通して見た時の使用感をさらに増しています。
スク水、ブルマ体操服(←参照 中編「あああああっ!ご当主さまっ」第3話より)、そしてセーラー服とロリ衣装3種の神器(管理人命名)をしっかりと押さえたり、膨らみかけなお胸から母乳が出てみたり、瞳を大きく開くアクメ顔を絡めて見たりとエロスの演出は実に様々で読み手を飽きさせません。34冊も単行本を出しても常に新味を取り込んで面白く作品を仕上げようとする姿勢には感服します。衣装関係は上述に様にそれなりに力が入っていますが、行為が進むにつれ衣装が肌蹴て最終的には互いに全裸のゼロ距離エッチになることも多いです。まぁ衣装の介入にかかわらずラブの熱量はしっかりとあるエロシーンですよ。
性感に紅潮しエロティックな反応を示す表情の描写、性器結合はしっかりと魅せ付ける構図ながら単調な局所のアップに頼らないエロシーンの構成力が共にエロの魅力を高めている印象があります。
多回戦がデフォルトであり、肉棒にご奉仕してくれる小さなお口にたっぷり注いだ後、激しい肉弾戦を交わし、ラストは最奥にがっつり中出しという、恐ろしいほど鉄壁の布陣な内容となっております。コトの終了とともに膣からドロっとこぼれてくる白濁液も実にエロいですなぁ。
個人的にはしっかりラブラブでがっつりエロかった中編作「あああああっ!ご当主さまっ」(オチも○)と日焼け肌少女が僕の嗜好にど真ん中な短編「BLUE BAMBOO」がお気に入りです。
なお、巨乳メイドさんが美味しいのに扱いが勿体ないという意見はgosplan大兄と同意見で、きょぬーな美少女で固めた単行本を拝みたいというのは管理人の切なる願いでもあります。
まぁ、それはともかく何が来ても良作間違いなしになるであろう次回作も今から楽しみに待っていることとしましょう!
LOUDPARK08お疲れ様な雑記
2日間のフェスを満喫してちゃんと五体満足で帰って参りました、管理人のへどばんでございます。
あれですね、20代後半になったらモッシュピットで暴れたりダイブしたりしたら駄目ですね、体力的に。
もう、首がある角度から横に回らないです(笑。あと、足も腰も肩も痛いです(爆。でも、やっぱ大規模フェスは楽しいなぁと。
まぁ、各バンドの寸評を書き連ねてもいいのですが、多分需要がないことに12バンド分書いてから気付いたので(遅いよ)雑感に留めようかなと。
あと、僕はメタルミュージックに関しては結構辛辣なレビューを書くことがあるので、まぁここではいいかなぁと。
初日のAirbouneと二日目のBlack Stone Cherryは共に素晴らしく男臭いハードロックをかましてくれて大満足でした。
両方とも若いバンドなんですが、若さが勢いと瑞々しい精気を楽曲に与えていてもう、ガッツポーズもんですよ。AirbouneのJoel(Vo)のエネルギッシュな立ち居振る舞い、BSCのVoのChrisの20代前半とは思えない男臭さと渋みのある歌声が素晴らしかったなぁと。
あと、Obituary(Youtube参照)はファンとして来日に立ち会えて本当に感激。感激し過ぎてモッシュで大暴れして死にそうになりましたが(笑。20年デスメタルを続ける重鎮は流石だなぁと。
Carcass、Apocalyptica、Down、そしてド派手な舞台演出とコリィの堂々としたフロントマンシップが光ったSlipknotといった面々も素晴らしかったです。
2日目に関しては、Machien Headの今年も最高だったステージを存分に楽しんでから帰りました。
僕は別にモトリー・クルーの音楽自体は嫌いではないですが、クルーフェスに2日目を乗っ取られ、多様なメタルバンドとそのファンが集う“フェスティバルの本義”を放棄したクリエイティブマンの姿勢がどうにも我慢ならないわけです。
明らかに初日より少なかった2日目の観客をしっかりと目に焼き付けて、来年はこげな馬鹿をやらないよう切に願う所です。
とまぁ、胡乱なことを書き散らしてスイマセン。このブログを読んでくれている方の中で、もしもラウパーに参加した方がいたなら嬉しいですな。
僕と貴兄貴女はさいたまスーパーアリーナでメタルヘッズとして間違いなく一致団結出来たのですから!
さて、続きは拍手コメントへのいつも通りの遅い遅い返信です。こればっかりはどうにもならないようなのでご勘弁を。
拍手コメして下さった方はどうぞ。それ以外の方はまた次回のレビューにて!
ではでは〜。
あれですね、20代後半になったらモッシュピットで暴れたりダイブしたりしたら駄目ですね、体力的に。
もう、首がある角度から横に回らないです(笑。あと、足も腰も肩も痛いです(爆。でも、やっぱ大規模フェスは楽しいなぁと。
まぁ、各バンドの寸評を書き連ねてもいいのですが、多分需要がないことに12バンド分書いてから気付いたので(遅いよ)雑感に留めようかなと。
あと、僕はメタルミュージックに関しては結構辛辣なレビューを書くことがあるので、まぁここではいいかなぁと。
初日のAirbouneと二日目のBlack Stone Cherryは共に素晴らしく男臭いハードロックをかましてくれて大満足でした。
両方とも若いバンドなんですが、若さが勢いと瑞々しい精気を楽曲に与えていてもう、ガッツポーズもんですよ。AirbouneのJoel(Vo)のエネルギッシュな立ち居振る舞い、BSCのVoのChrisの20代前半とは思えない男臭さと渋みのある歌声が素晴らしかったなぁと。
あと、Obituary(Youtube参照)はファンとして来日に立ち会えて本当に感激。感激し過ぎてモッシュで大暴れして死にそうになりましたが(笑。20年デスメタルを続ける重鎮は流石だなぁと。
Carcass、Apocalyptica、Down、そしてド派手な舞台演出とコリィの堂々としたフロントマンシップが光ったSlipknotといった面々も素晴らしかったです。
2日目に関しては、Machien Headの今年も最高だったステージを存分に楽しんでから帰りました。
僕は別にモトリー・クルーの音楽自体は嫌いではないですが、クルーフェスに2日目を乗っ取られ、多様なメタルバンドとそのファンが集う“フェスティバルの本義”を放棄したクリエイティブマンの姿勢がどうにも我慢ならないわけです。
明らかに初日より少なかった2日目の観客をしっかりと目に焼き付けて、来年はこげな馬鹿をやらないよう切に願う所です。
とまぁ、胡乱なことを書き散らしてスイマセン。このブログを読んでくれている方の中で、もしもラウパーに参加した方がいたなら嬉しいですな。
僕と貴兄貴女はさいたまスーパーアリーナでメタルヘッズとして間違いなく一致団結出来たのですから!
さて、続きは拍手コメントへのいつも通りの遅い遅い返信です。こればっかりはどうにもならないようなのでご勘弁を。
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ではでは〜。








