犬『初犬3』
やっとこさ出張から戻って参りました。5日ぶりにエロ漫画を読むと通常の3割増しでエロく感じるのでちょっと嬉しいです。レビュアーとしてはどうかと思いますが(笑。
さて本日は、犬先生の『初犬3』(一水社)のへたレビューです。人気シリーズも終に完結ですね。
キャラクターの掘り下げの浅さに不満は残るものの、魅力的なヒロイン陣が牽引するエロもシナリオも楽しめる作品でした。
収録作は、前巻『初犬2』(一水社)にて記憶喪失になった主人公深谷君を、フジノンこと藤乃さん(←参照 第9話より)と暴走ツンデレ娘三田さんが共に彼女であると言い張って奪い合う長編「ストレンジ・カインド オブ ウーマンズ」第4話〜最終9話+幕間の3.5話。ストーリーやヒロインのキャラクター性は1巻である『初犬』(一水社)から構築されてきていますので、既刊を読んでいないと面白さは半減です。
3.5話(8P)を除き、1話あたりのページ数は24Pで最終9話のみ30P。エロ的なボリューム感はしっかりあり、中盤での三田さんの心情を前面に出した展開が読み手を惹き付けるため、通しての読み応えは十分です。
『初犬2』で藤乃と結ばれた主人公が記憶喪失になり、三田さんが奪い合いに参戦という時点で、「3Pが読めて嬉しいなー♪」と思う一方で嫌な予感はしていましたがシナリオ面ではその予感が見事に的中。
一旦迎えた大団円からストーリーを引き延ばした割に、ユニークな性格のフジノンのキャラクターの掘り下げはほとんど行われないままであり、前巻ラストで登場させた男性教師(←参照 第5話より)に至ってはチンコ以外に存在価値ほぼゼロという有様。藤乃と結ばれた際に見せた男気は何処へやらで、ヒロイン達の葛藤や思慕にほとんど踏み込まない主人公の影の薄さも大マイナス要因です。
お気楽な“両手に花エンド”は決して悪くないのですが、三田さん以外はそのラストを迎えるだけの決意も根拠も見出さないのが残念。
とはいうものの、多少強引ながら一途に主人公を思い続ける三田さんに関しての掘り下げやキャラの動かし方は巧かった印象があります。
今単行本の中盤、フジノンと主人公の間に入り込めずに苦悩し、自棄になり他の男(件の男性教師)に身を任せる姿は少々痛々しいものがあります。
しかし、嫉妬や後悔に満ちた思いが見せる幻影(←参照 第8話)と苦闘した結果としての彼女の決意は一定の説得力を持ち、やや間延びした印象もあるストーリーを締めています。この展開は三田さん派にはプラス要因ですが、エロ以外での存在感が希薄になってしまった藤乃さん好きには十分マイナス要因であることに注意が必要です。
エロ的には相変わらず問題なし。並〜巨乳ながらお手ごろサイズに描かれるおっぱいのたわみ具合が個人的には大好きです。
一水社の大いなる先達、ゼロの者先生に習うかのように汁気たっぷりの魅惑のシズル感を魅せ付ける女体の美しさも一級品(←参照 第5話より)。ことさらオーバーな演出を用いないものの、絡み合う体の動きを小ゴマと大ゴマを適度に使い分けながら巧く描き出しており、エロに適度なスピード感を与えます。構図取りの巧さもグー。
中出しフィニッシュも大げさな性器ドアップを見せつけるタイプでなく、肢体全体のリアクションや絶頂の表情で魅せるタイプのものであり個人的には結構好きです。
なお、今単行本では3P発生率は低めですので好きな方はご注意を。
管理人は断然フジノン派であるため、やや評価が辛くなっているかもしれませんが、本シリーズ作のラストとしては真っ当であったとは思います。
ただ、あまりにもキャラクターの良さを放置されたフジノンが不憫なんですよ…。
笹倉綾人『たいらんと・ぱにっしゅ』
ここ数日、プロ野球の結果を見れていないのですが、少しは阪神との差は縮まったのでしょうか?中日ファンとしては今年はやきもきする日々の連続です。
さて本日は、笹倉綾人先生の『たいらんと・ぱにっしゅ』(茜新社)のへたレビューです。大分遅延になってしまいました。
繊細なタッチで描かれるぺたんこ美少女達に色々と詰られたい方にはお勧めです。
収録作は、前単行本にも収録されていた気弱青年とツンツンロリっ娘のカップル話「○○以上××未満」シリーズ2作、他短編8作。
天性のS気質を持つ小宮山さん(←参照)に男が調教されちゃう「放課後の家庭教師」など、前単行本収録作とつながりがある短編もありますが、シナリオに比重はないので今単行本から読んでも問題はほぼないでしょう。1作あたりのページ数は、12〜22Pで平均16P弱。一般的な萌えエロ系作品の例に漏れず、ボリューム感は弱い感があります。
登場人物間の関係性の描出や心情描写はあっさりしており、シナリオよりもヒロインのキャラクターで魅せるタイプの作品集です。
よってロリエロ漫画に繊細なストーリーや少女の細かい心理描写を求める方は回避推奨。
お兄ちゃん大好き妹が登場の短編「さやかの変身クッキング」(←参照 ゲームキャラのコスプレ中)のような素直なラブラブカップルものから、気弱な少女が年下の男の子から調教されてしまうダーク気味な短編「優しい絆」までバラエティは結構豊かな印象があります。しかしながら、今単行本の醍醐味はちょっとS気が入った美少女に男性が(性的な意味でも)翻弄される類の作品群。
後輩の男の子を優しくしかして淫らに誘惑する短編「特訓だよ。」のようなソフトなものから、心を見透かすような鋭い視線と詰る言葉を浴びせて年上男性を弄る「○○以上××未満」シリーズ(←参照 「マーキング以上浮気未満」より)まで多少幅はありますが、後者のタイプが中心です。足コキや言葉責めなどの定番は押さえていますが、描写はそれほど過剰ではなく、殊更に被虐嗜好がない人でも十分楽しめます。
短編「放課後の家庭教師」を除けば、ヒロイン側の恋愛感情も分かりやすく描写されていることも読み心地をよりソフトにするのに役立っています。
膨らみかけサイズのお胸とツルツルのお股を備えた魅惑の未成熟ボディが液や汁にまみれ上気するエロシーンの実用性はしっかり確保されています。
互いの肌の触りあいやフェラ、前述の足コキなどの前戯シーンに力が入っている分、挿入以降のボリューム感には乏しいですが、少女とのイケナイ性的遊戯という倒錯を高めてくれるのはむしろ前戯シーンであり、挿入への助走としでだけでなく単品として十分に評価できます。
あくまで、“萌えエロ系”ではエロへの踏み込みが強い方ということであり、抜きに徹した作品が読みたい場合には必ずしもお勧めできるわけではないことは留意して下さい。
余談ですが、女性器描写は割合丁寧に描き込んでいますが、あまりアップで描かれることはなく、むしろティンコのフレームイン頻度の方が高い気がします。
個人的に本作の最大の魅力と思うのは、笹倉先生の絵柄です。
別段、他を圧倒する技巧や高いオリジナリティーがあるわけではないのですが、独特の透明感と華やかさが同居する美少女の描き方が非常に魅力的です(←参照 短編「特訓だよ。」より)。絵柄が醸し出す雰囲気は清涼感すら感じさせ、ちょっとアブノーマルなプレイを絡めても読み手にあまり抵抗感を抱かせません。
何より、性とは無縁そうに、繊細に、幼く、そして可憐に描かれる美少女が淫らな行為をするというギャップ故に妄想の喚起力が強いと言えるでしょう。
キャラクターの立て方やエロへの踏み込みに関しては、近作の同系統エロ漫画でいえば例えばDe先生に個人的には軍配があがりますが、絵柄そのものによる作品の演出力では今単行本に非凡なものを感じます。
萌えエロ系が好きな方、ロリっ娘にソフトに虐められたい方にはストライクな作品集と言えるでしょう。
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